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マーベラスAQLが2月27日に発売するPSP向け新規タイトル『幕末Rock』。現在公式サイトやブログで明かされている情報も強烈で既存作とはまったく異なる個性を感じます。なぜ幕末とRockなのか?なぜ服が弾けるのか?尽きない疑問をプロデューサーに直接ぶつけてみました。
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――まず自己紹介をお願いします。
”ファイトTAKEHIRO”(以下略):マーベラスAQL爆音プロデューサー”ファイトTAKEHIRO”です。
――本作は「歴史」と「ロック」を掛け合わせた大胆な解釈のゲームですが、企画成立までの経緯について教えてください。
社内で上がってきた企画の1つなんですが、ひと目で魂(ソウル)に火がつきました!幕末は時代が動く過程で、人が熱意を持って生きていた。Rockは雷舞(ライブ)で熱量が発生する…。この2つが合わさった時、物凄い熱情(パッション)が生まれると思いました!
――言葉ありきの企画だったのですね。言葉といえば、本作は「志士」と書いて「ロッカー」と読んだり、言葉遊びの部分がとても面白いと思いました。
当て字や言葉遊びはシナリオを担当したストーリーワークスからの提案です。そもそもRockってものすごく厨二な部分がありますよNe!Rockにハマったばかりの頃、部屋でエアギターしながらポーズを決めたり、漢字に当て字をして言葉を考えたりすることは誰もが通ってきた道だと思うんですYo!ティーンエイジャーの頃に持っていた感覚に凄くマッチしているので、「これいいNe! これでいこうZe!」と光速で決まりました。
――アドベンチャーパートについて、コミック形式で進行していきますが、どのような意図があったのでしょうか?
企画の当初からコミック演出は決まっていました!やっぱり「Rock」というからには派手でなければならないと!その点、コミック演出はとてもマッチしていたんですYo!吹き出しでキャラクターのセリフを表現する案もブレストの時点で即決でしたNe!「縦書だとセリフが読みにくいのでは?」という懸念もありましたが、検証してみてブレはないと実感してGOを出しました!
――リズムゲームのパートについて、こちらもやはり演出過多にこだわったのでしょうか?
当初はオーソドックスなリズムゲームを作ってみたのですが、正直つまらなかったんだよNe...何が足りないか試行錯誤を繰り返した結果、やっぱり演出が地味なんだと。そこで歌詞をデカく配置したり、技の名前を出したり、服を弾けさせたりとド派手な演出をガンガン組み込んでいったんだZe!
――どうしてもその部分をお聞きしたかったのですが、何故服が脱げるのでしょうか!?
ライブのクライマックス感を表現をしたかったんです。ライブに行く人ならわかると思いますが、ライブが盛り上がってくると、アーティストと観客に一体感が生まれて、言葉では言い表せない一つの熱い空間が生まれるよNe!そういう状態になった時、志士(ロッカー)たちは熱い熱情(パッション)が溢れだして超絶頂(エクスタシー)状態になって服がビリッてなっちゃうんだZe!!!
――キャラクターデザインについて、藤坂公彦さんを起用していますが、個人的に藤坂さんといえば中世ファンタジーのイメージが強いので意外だなと感じました。
藤坂さんの描かれるキャラクター=中世ファンタジーというイメージはなかったですNe。企画の立ち上げ当初から、開発仲間(メンバー)の中では、「藤坂さんにお願いしたい!」という声が真っ先に上がっていましたYo!服のデザインは仲間(メンバー)のデザイナー陣と藤阪さんの話し合いの中で生まれたんです。
例えば高杉晋作のドクロ!当初はもう少しシンプルなデザインでしたが、デザイナーとのやり取りの中で大胆なモノに変わっていきました! 藤坂さんという最強のキャラクターデザイナーと仲間(メンバー)たちのコラボレーションは熱情(パッション)全開、絶叫(クライ)!熱狂(マックス)!だったZe!!!
――キャラクターといえば吉田松陰のデザイン(アフロに瓶底眼鏡)に衝撃を受けました(笑) 個人的な話で恐縮ですが、歴史好きで山口県(吉田松陰の出身地)出身の友人に見せたところ、「この松陰先生はアリ!」と絶賛していました。
I'm very happy !!! 個人的には一目で心奪われたのですが、当初は反対意見もあったんだよNe... 「美青年(イケメン)高杉の師匠がこんなアフロでいいのか!?」と。ところが実際、発表してみたら各所から高評価をいただいているんです! 見目麗しいだけがカッコイイ男じゃないんだZe?? 最高にRockなキャラクターに仕上がったと思います!!!
――楽曲について、既にプロモーションムービーで何曲か視聴することは可能ですが、ゲーム内ではどれくらいの曲が使われるのでしょうか?
10曲以上!かっこいい楽曲たちをぜひリズムゲームで楽しんで欲しいZe!!!
――ちなみにプロデューサーからみてお気に入りの曲は!?
う~ん、決められないですYo!すべてコンセプト出しからやったので思い入れが強すぎちゃいますNe!どの曲も各話が熱く盛り上がってる大事なシーンで流れるので、それに合わせて曲のイメージを固めていきました!
キャラクター毎にRockのジャンル分けをしたりと、細かい部分までこだわっています。あとは普段から音楽活動をしている声優さんたちなので、曲調がかぶらないように『幕末Rock』ならではの個性も意識しています。ぜひ聞き比べて欲しいZe!
――ジャンルにまでこだわったとありますが、視聴した限りではとてもキャッチーな曲が多い印象を受けました。
ジャンルは意識していますが、マニアックになりすぎず、たくさんの人が楽しめる馴染みやすさ、を第一に考えました!「Rock」と一言で言ってもガレージ、オルタナティヴ、ミクスチャーと色々ありますが、ジャンルを認識して聴いている人は意外に少ないと思うんです。様々なジャンルのRockを入れて、その中で好みの曲が1つでも見つかればいいんじゃないかと思っています!ちなみに「What's this? 坂本龍馬ver.」は、最初もっとヘビーな曲だったんだよNe。でも、ふとした時にメロディを口ずさんだり、カラオケでノリノリに歌えたらいいなと思い、もう少し軽快な方向に寄せました!試行錯誤した結果、とてもいい楽曲になったので「What’s this?」は5人が歌う主題歌にも採用して『幕末Rock』の象徴的な楽曲になったんだZe!!
――本作は既にツイッターなどで期待の声が多く寄せられています。贔屓(ファン)にとって気になる今後の展開についてお聞かせください。
スタッフ一同『幕末Rock』には全力で魂(ソウル)を注いでいます。多くの方に遊んでいただき、ゲームだけでなくイベントなどさまざまな活動を続けていきたいと思っているので、楽しみにしていて欲しい!一緒に行こうZe! 超絶頂(エクスタシー)のその先へ!!!
――今後の展開も楽しみです。それでは、最後に一言お願いします。
とにかく作品の熱情(パッション)を感じてほしい。メインシナリオの熱さもさることながら、サブシナリオのバカさ加減もかなり熱いです。声優陣も本当にすごい熱量を込めていただき、喉を枯らしていたほど!楽曲も声優さんの歌に負けないよう熱情(パッション)を込めて作っています! つまり全てが熱い! プレイして、ぜひその熱量を感じてほしいZe!!!
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インタビューののち、『幕末Rock』アドベンチャーパート及びリズムゲームをプレイさせていただきました。
<アドベンチャーパート>
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開始早々クライマックスシーンから始まり否が応でもテンションがあがります。導入部分のみプレイしましたが、その間も龍馬はひたすらシャウト、シャウト、シャウトの連続! セリフの大半がシャウトなのでは? と思って聞いてみたところ「実際その通りです」とプロデューサー。あ、熱いぜよ…
吹き出しや集中線、効果音などコミック形式の演出はキャラクターの心情をうまく映し出していると感じました。縦書きのテキストも違和感ありません。オート機能やスキップ機能もあり。セリフ履歴も閲覧できます。
大舞台(オーディション)で門前払いを食らった龍馬がこの後どうするか? というシーンで選択肢が登場。「もう一度歌う」を選択したところ贔屓(ファン)の数が変化しました。選ぶ選択肢によって、獲得できる贔屓(ファン)数が変わり、志士(ロッカー)たちが迎えるエンディングに影響するようです。
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本編とは別にボーナスシナリオやスキットというサブシナリオも用意されており、今回はスキットを体験。スキットでは登場人物かSDキャラ化されており、まるでツイッターのように会話が進行していきます。キャラクターたちの何気ない会話を覗き見ることができる嬉しい仕様です。
<リズムゲームパート>
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難易度は3段階。途中で途切れることも失敗してゲームーバーになることもないのでストレスは0。上から落ちてくる○△□×をタイミング押してコンボを繋げていきます。失敗するとアイコンが消し炭に。コンボを繋げヒートアップさせていくと禁断の超絶頂(エクスタシー)カットインが解禁されます!EASYモードでもカットインが差し込まれるので苦手な人でも十分に楽しむことができそう。
歌詞も演出の一つ。カラオケのように下部に表示されるのではなく、曲調に合わせて大胆な演出が施されていて、1つ1つがアニメーションのオープニングだといっても過言ではないほど作りこまれています。あまりにかっこよすぎてつい見入ってしまいゲームがおろそかに(笑) シナリオ上で解禁後は個別に何度でもプレイ可能です。
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史実を活かしながら大胆にアレンジしたシナリオ、かなりクオリティの高い楽曲など、イメージだけで「女性向けゲーム」として片付けてしまうには非常にもったいない内容だと感じました。「歌で戦う幕末革命ADV」というジャンルは伊達ではない! 男女問わずノリが良くて面白いゲームがやりたい人、クオリティの高い楽曲でリズムゲームを楽しみたい人にもオススメです。
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『幕末Rock』は、2014年2月27日発売予定。価格は、6,090円(税込)、ダウンロード版は5,500円(税込)です。
(C)2014 MarvelousAQL Inc.