ゲームの目的は主人公のファミちゃんを操作して、画面上に制限時間内に画面上の星(スター)を一定個数以上集めていくことです。一定のまとまりごとにスターをゲットするとコンボが発生し、スコアがアップ。シンプルな内容ですが、スコアを極めようとすると、やり応えがアップします。
もっとも、ポイントはこだわりの描画処理を実現した高い技術力でしょう。背景は最大で16段階に分割しながら多重スクロール。波のうねりはファミコンでは至難とされたラスタースクロールで表現されています。大量のスターが画面上を高速で移動するにもかかわらず、描画は実になめらかで、処理落ちもみられません。
たしかに、ファミコンでは8×8ドットで4色のスプライトを64枚、使用できます。つまりキャラクターを64個、画面上に表示して動かせるのです・・・スペック的には。しかし、実際にここまでキャラクターを表示させると、通常は処理落ちしてしまいます(そういうゲームも多々ありました)。にもかかわらず、本作では60フレームでの描画を維持しているそうです。
ターニングポイントは開発後半で元大手ゲームメーカーのプログラマーが参加したこと。ここで、一気に処理能力がブーストし、メガドライブ並の処理能力が必要とされる表現を、ファミコンで実現してしまいました。RIKI氏曰く「ファミコン30周年にして、ハードの究極の性能を引き出すことができました」と話していました。
展示品はファミコンカセットの一品モノですが、ゲームは同人誌『キラキラスターナイト パーフェクトブック』にサントラCDと共に収録され、Windows向けの同人ゲームとして発売中です。『パーフェクトブック』には完成までの開発日誌も収録されており、内容はまさに山あり谷あり。「プロジェクトの約8割が完成しないまま終わる」という同人ゲーム界だけに、読んでいるうちに身につまされ、思わず泣き出してしまう同人開発者もいるそうです。
またブースにはRIKI氏が製作したLEDによる格闘ゲームも登場。「32×16粒」の画面で滑らかに人型のキャラクターが動き、パッド操作で技をくりだせます。筐体には100円ショップなどで売られている透明プラスチックのケースを活用。遊びたいゲームを自分で作るという、まさにBitSummitらしい展示でした。
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