偉大な芸術作品や建築物、銅像や彫像などの業績を示すものや、記念碑や歴史的な建造物などが「ポータル」として設定されており、ユーザーが持つ「スキャナーデバイス(スマートフォン)」を介して自分の属する側の領土にしていくという、拡張現実を楽しめるユニークなゲーム性で評判となっている『Ingress』ですが、現在ゲーム性とは別の形で本作が大きな話題を呼んでいます。
8月6日は、第二次世界大戦にて広島市に原子爆弾が投下された日。忘れられず、また忘れてはいけない日でもあります。そのため毎年、世界の恒久平和を祈念する広島平和記念式典が行われていることは、皆さんもご存じのこと思います。その式典に向け、『Ingress』をプレイしているユーザーたちが、ひとつの行動を起こしました。
8月6日の平和記念式典に向けて広島の平和公園に両陣営が力を合せて描かれた巨大な折り鶴。素晴らしい。 協力した全てのエージェントに敬意を表します。
https://t.co/4Y90DvLJfP #ingress #イングレス pic.twitter.com/d1WifYkUJu
川島 優志 masa kawashima (@mask303) 2014, 8月 3
『Ingress』を手がけた川島優志さんは、自身のTwitterにて、広島の平和公園に「巨大な折り鶴型」の勢力図が描かれたことを公表。どれほどのユーザーがこの勢力図の完成に参加したのかは分かりませんが、明後日に控えた8月6日を前に、願いを叶えると言われる折り鶴が『Ingress』上に表示されてました。願いを込めた行動が、ひとつの形へと結実したと言えるでしょう。
ひとりの人間ができることは、たかが知れているかもしれません。ですが手を取り合うことで、より大きなことを成すことができます。また例えひとりでも、何ができるのかを考えるというその行為自体が、すでに意味のある行動なのでしょう。この『Ingress』ユーザーの動きをきっかけに、今自分に何ができるのか、改めて考えてみるいい機会かもしれません。
(C)2014. NianticLabs@Google. All rights reserved.