登壇したのはサイバーコネクトツーから松山洋代表取締役、そしてスクウェア・エニックスから間一朗プロデューサーと鈴木恭平ディレクターの3名。まずは間氏にうながされる形で、同社期待の若手であるという鈴木氏からAndroidで配信が開始されたばかりの『ワールドワイドワーズ』の紹介がされました。
『ワールドワイドワーズ』は、戦闘中に表示されるお題を入力して敵を攻撃するタイピングRPG。「一見フリック入力練習ソフトのように思えてしまうかもしれませんが、全体マップがあったり、チョコボや召喚獣といった『FF』ならではの要素もあったりと『FF』の一作として作りこんでいます」と鈴木氏。
とはいえ、フリック入力のうまさがゲームのカギとなるのも事実。そこで間氏が「このゲームをプレイするとフリック入力がうまくなるのか、社内でサンプルを取りました」というと映像がスタート。内容は『FF』のシリーズプロデューサー、橋本真司氏が本作のプレイでフリック入力がどれだけ上達するかチャレンジする……内容のはずだったのですが、40代代表の北瀬佳範氏、30代代表の室内俊夫氏、20代代表の岩宮圭氏がそれぞれ他の年代には負けないと謎の強気発言。なぜか対決の様相を呈してしまうというコミカルな展開になりました。
その映像が終わると、実際に橋本氏がステージに登壇。ファンたちの見守る前でプレイし、初挑戦のときよりしっかりしたフリック入力を披露してくれました。また、長い単語を早く正確に打つほどダメージが上がる、バッツとギルガメッシュなど特定のキャラ同士による専用会話があるなどやり込み要素も紹介されました。
次はE3 2014以来の情報公開となる『FF VII Gバイク』の紹介。間氏は「元は『FF VII』で遊べたミニゲームですが、ただのリメイクではありません。本作一本で『FF VII』を感じられるように制作しています」と意気込みを語り、マテリアで魔法が発動したり、ゲージをためるとリミットブレイクができるなど、『FF VII』でおなじみではありながら、バイクゲームとは無縁だった要素がしっかり落としこまれているとのことです。
開発中の最新映像を交えながら行われた松山氏の説明によると、バイクは指で動かすかスマホを傾けることによる操作に両対応しており、設定でどちらかだけにすることもできる、攻撃は敵に近づけば自動的に行うことが判明。映像からは『FF VII』でおなじみのマテリアを剣にセットして魔法を使用できたり、路上で敵を待ち受けているティファがすれ違いざまに敵を攻撃してくれるシーンなども確認できました。
映像が終わると松山氏が「自分でいうのもなんだけど、こうやってできてきているのを見るとVitaとかでも遊びたくなるね!」と発言。それを聞いた間氏も「広げていく話は今後もしていきたい」と前向きなコメントをしてくれました。そしてここからは、事前に募集した質問に答えるQ&Aに移行し、ひとつひとつに松山氏たちが答えてくれました。
Q.『FF VII』を未プレイでも楽しめる?
松山氏:もちろん楽しめます! 一本のRPGとして完結している作品ですので、ゼロからでもいけますよ。
Q.コースの種類はどれくらい? ミッドガル以外にも走れるところはある?
松山氏:PVではミッドガルを走っていますが、ミッドガル以外のコースもあります。配信後も順次コースは増やしていきます。
Q.クラウド以外のキャラも使える? シリーズのほかの作品のキャラの登場は?
松山氏:メインはクラウドですが、ティファなどおなじみの仲間たちも登場します。
間氏:『VII』以外の(ナンバリング)作品のキャラに関しては、登場は考えていません。広がり方として、持っていってはいけない方向かなと。
※記事初公開時に松山氏の発言が「ティナ」となっておりましたが、
正しくは「ティファ」となります。お詫びとともに修正いたします。
Q.アクションが苦手な人でも楽しめる?
松山氏:僕は数多くアクションゲームを手がけていますが、アクションを遊ぶのはヘタなんです。そんな自分をガイドラインにして調整していますので大丈夫ですよ! どっかみたいに課金課金とはいいませんから!
橋本氏:すごいね! 攻めるね!
松山氏:別にどこのこととは言ってませんから!
Q.バイクの改造など、オリジナルになかったシステムは追加される?
松本氏:追加されます! ハーディ・デイトナに乗ってるならフェンリルに乗ってる姿も見たいでしょ!? どんなバイクがいいか、野村哲也さんにも見てもらっているところです。
Q.対応機種は?
松山氏:AndroidとiOSです。iOS版は……『FF』はクオリティが高いことが大事から昔の機種なんか忘れて(iPhone)5を基準に作ろうぜって言われてそうしていたのですが、突然何かのアプリで対応しろといわれたから「iPhone 4Sにも対応させてほしい」と言われました! もちろんiPhone 6にも対応しています。
Q.クラウドのボイスはある?
松山氏:もちろんあります。リリース後も少しずつ増やして行く予定です。でも突然iPhone 4S対応にしたからもうメモリがパンパンで……(笑)。
Q.マテリアなどは登場する?
松山氏:原作と同じものがひと通り登場しますよ。攻撃魔法と全体化のマテリアを組み合わせたりとか、いろいろできるようになってます。
Q.新しい技はある?
松山氏:クラウドの武器をバスタードソードから他の武器へと強化していくと、リミット技もそれに合わせて変化します。超究武神覇斬のような連続攻撃するものもあったりして、名前はスクエニさんと相談しているところです。
Q.衣装チェンジなどの要素はある?
松山氏:『FF VII』は『Crisis Core』や『Advent Children』など様々に展開していますからそういった作品での衣装を出せればと考えています。あとは本作用に完全新規の衣装がほしいと野村さんに以前から発注してるんですが一向に上がってくる気配がなくて……。
間氏:ガチの話ですが、本日デザインが上がってきました。これです。
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松山氏:待て! 何も聞いてないよ!? できたのならウチに納品してよ! そんなわけで衣装はこれから作ります!
間氏:さすがにリリースには間に合わないかもしれませんが……。
松山氏:間に合うかい! しかし野村さんの衣装はやっぱりいいな!
……と松山氏が(いつも通りの?)放言をしながらもさまざまな新情報が公開されました。ひと通りのQ&Aを終えると、間氏が「一番多かった質問は「『FF VII』のリメイクはされないのか」というものでした」とポロリ。その話題を振られた橋本氏は「その前にまず『Gバイク』を完成させなくちゃね」と返しますが、ここで松山氏が「そういうことじゃないんだよ聞きたいのは! リメイクされないの!?」とファン目線で突然の大攻勢。橋本氏はその要望に対し「すぐには予定はございませんが『Gバイク』がヒットしたらこれを材料に交渉したいですね」とコメントしてくれました。
そんなこんなでトークイベントもいよいよ終了の挨拶……というところで、松山氏が「『FF VII Gバイク』はぶっちゃけ来月か再来月には出します! あれ、これ言っていいんだっけ?」とまたもや大放言。間氏は「オーケーオーケー……そういうのは言う前に聞くもんだ」とあきれながらも、その口から否定の言葉は出ませんでした。
スマートフォン用アプリ『ファイナルファンタジー ワールドワイドワーズ』はAndroid版が先行配信中。基本無料のアイテム課金制です。そして同じくスマートフォン用アプリ『FF VII Gバイク』は10月~11月配信予定……なのかもしれません。正式なアナウンスが一刻も早くなされることに期待しましょう。
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