任天堂はマーケティング戦略の一環としてe-Sportsを受け入れ、E3では『スマブラ』トーナメントを主催。 また、EVOやIntel Extreme Mastersなどの大会で、同タイトルの知名度を高めることに成功しました。
米国任天堂で販売マーケティングのVPを務めるScott Moffittは、e-Sportsが『スマブラ for Wii U』に与えた影響についてインタビューの中で質問を受け、次のように答えています。
e-Sportsは、ゲームファンが水面下で抑えてきた『スマブラ』に対する思いを再びよみがえらせ、素晴らしいロンチを迎えるための状況を整えてくれました。 私は、このような事前の活動が売り上げを押し上げたと考えています。 また、『スマブラ for 3DS』もWii U版を待っているファンたちの需要を一時的に満たす役割を担ってくれました。
e-Sportsは、発売前にこのタイトルへの興奮を熱狂へと高めてくれた要素の一つです。
さらに、任天堂ファンとソニーやマイクロソフトのユーザーたちとの違いを聞かれたMoffitt氏。 これには「似ている部分もあるし、違う部分もある」と回答。
任天堂が、クオリティと革新を求めていることをファンたちは理解しており、我々も他社とは”違う”ということに挑戦していきたいと思っています。 任天堂ゲーム機のオーナーは子どもを持つ家族であることが多いと思われてますが、実際にはもっと広い層から支持されており、 コアユーザーは情熱的なファン層で20台~30歳台が中心。 任天堂のゲーム機と一緒に育ってきた世代です。 これが任天堂の要求が広く、そして品質を求める理由と言えます。
次世代機にリリースされたタイトルで85以上のメタスコアかつ8.5以上のユーザースコアを獲得したタイトルは19本ですが、そのうち17本は我々がリリースしたものなのです。
これまであまりe-Sportsについて言及することがなかった任天堂ですが、『スマブラ for Wii U』では広報活動の戦略の一つとして積極的に取り入れていたことがこのインタビューから明らかになりました。 今回の成功を機に、今後発売されるソフトのプロモーション活動にも、なんらかの変化があるかもしれません。