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『WWE 2K15』など、世界トップレベルのプロレスゲームを手がけるユークスが、「ロリクラ☆ほーるど!」という漫画をヤングマガジンサードにて連載しています。
ゲーム会社が完全オリジナル漫画を誌面で連載する事は非常に珍しく、テイストも萌系で「ユークスにいったい何が?」と思ったインサイド編集部が同社に問い合わせたところ、原作のChihayaさんと作画のkomaさんに、「ロリクラ☆ほーるど!」の話を伺う事に成功。プロレス好きが贈る、終始笑いと笑顔のインタビュー、始まります!
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濃厚なプロレスネタを女子高生が展開させるという、プロレスコンテンツの中でも異色の作品。それを『闘魂烈伝シリーズ』や『WWEシリーズ』などを始めとしたプロレスゲームの雄・ユークスの中で行なうという、ある種倒錯的とも言えてしまうほのぼの日常系漫画です。プロレスファンは必見ですよ! 数年前からユークスブログ上でweb漫画「ぶかつのじかん」を展開させていましたが、昨年からヤングマガジンサード誌面にて「ロリクラ☆ほーるど!」として連載を開始しています。
【愛すべきプロレス部部員】
■たーにゃ
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転校生。トラブルを呼ぶ薄幸イノセント。手先が器用で、絵や工作が得意。
美術部に入りたかったのに、なりゆきでプロレス部に。
引っ込み思案な上に運が悪く、プロレスに関わるほどに不幸が襲う。
■なるみ
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プロレス部の部長。盲信ストロングスタイル。
真面目で正義感が強くて、面倒見がいい。
熱血漢が災いして、プロレス技が暴発する事も。
■あこ
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派手な技が好きなプヲタ。ブレーキの壊れた軽自動車。
あまり頭がよろしくなく、行動が雑。
失敗も多いけど、体が頑丈なので堪えない。
■さき
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ポロリ要員の美少女。スピリチュアルおっぱいディーバ。
エロスの神に愛され、神風がスカートをめくる。
凶器を手にすると人格がエクストリームに変化する。
■カロリー
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日米のハーフ。マイペースなクールビューティ。
男勝りで一人行動も平気。髪型やファッションにも頓着しない。
キックと関節技とツッコミの鋭さには定評がある。
―――まずは簡単な自己紹介をお願いします。
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描き起こしイラストです!ありがとうございます。
Cihaya:原作担当のChihayaともうします。元々ゲームを作っていまして、年に一回マスターアップの来るものが、一ヶ月に一度マスターアップが来るようになってしまいました。月に一度必ず人様に見せるモノを作らなければいけないというプレッシャーはありますが、今はそれが途切れるんじゃないかという危機感が怖いです。マスターアップへの調整に慣れて来て「少しは私もゲーム作りができてきたのかな」と思ったところで、全然違う仕事をやる事になりました(笑)
koma:作画のkomaです。Chihayaさんの原作、コンテでのギャグの流れみたいなものがありまして、そこをできるだけ反映したいと気を付けています。
Chihaya:逆に私は、プロレス技、卍固めなんかを描けないですから。
koma:そんな事ないでしょう!
Chihaya:あれは描くのが面倒くさいから(笑) komaは元々プロレスの技を作る担当だったんで、GIFの映像なんかもヌルヌルです。
―――お二人は謎の人物、と言う事で、役割が違うんですね。
Chihaya:女の子二人で会話をするシーンがあるんですけど、私が描いたコンテは二人が走っているだけでした。でも編集さんとkomaと話している内に、「折角女の子同士が会話しているのであれば、ストレッチをしていた方がエロくていいよね!」という事になり、セリフは同じなんですが大幅に変更。そんな感じで役割分担しています。
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koma:走っているだけよりは、ねっとり組み合っている方が。
Chihaya:得したなって。
koma:絡みは絡みでも、下品にならないようにやっています。
―――健康的な……スケベ。
koma:色気です! 健康的な色気!
Chihaya:昔ながらの、スカートがめくれていやぁ~んみたいな。
koma:ベタベタなものが二人とも好きなので、話の展開もほとんどベタベタです。「そこに悪漢が現れた!」みたいな。
―――学生生活的に、何かルーツはあるんですか?
Chihaya:憧れ、ですね。いい青春ばかりだったって人ってあまり居ないじゃないですか? 特にプロレスファンなんて、プロレスの事を話す友達を作るのが大変だし、ましてや女の子と話す機会はなかなか。今でこそ「プロレス女子」として話題にもなってきていますが、まだまだですから。新日本プロレスが一週間に1回だけ深夜に30分だけやっている現状では、クラスでプロレスの話をするとかプロレス好きの女の子と仲良くなるなんて、もうちょっとかかると思います。それまでは、我々が楽園のようなモノを! エルドラドを提供していきます。
―――棚橋選手みたいなキャラクターがもっと増えるといいんですけどねえ。
Chihaya:新日本プロレスはいま面白いですからね! 棚橋選手はまだ38だし、もっと頑張っていただけると。
―――海外でも、日本でもそうですけど、高齢で体を張られている選手も多くいらっしゃいますから……天龍さんとか。ちょっと女子受けはするかどうか分かりませんが。
Chihaya:いや、我々が知らないだけで、天龍さんが好きな女子はいらっしゃいますよ!
koma:その辺りは昔からのプロレス的な部分がありますので、そこを上手く女子高生で爽やかにできればと。
Chihaya:日本人の魂の中に、プロレスは入っていると思うんです。言葉にしても「場外乱闘」などが自然と使われていますし。ユークスの中なんてみんなプロレスが好きですから、髪型を変えて来たら「ギミックチェンジ」だとか、出張から帰ってきたら「もっとサプライズ登場してくれ」みたいな事を言い合っています。「入場曲を流しながら」って(笑) 社内では日常的にプロレスに恵まれていますので、プロレス好きの日常会話を紹介したい、という部分もありますね。
koma:皆さん知らない、だけど無意識に使われている言葉ってありますよね。
―――「電流爆破デスマッチ」とか。日常的によく耳にします。
koma:「プロレスにあまり興味がない」という方でも言葉だけは知っていたりとか、そういった下地はありますので、働きかけられたら最高ですね。プロレスファンで無い方にも寄り添うようにして行きたい。
Chihaya:この間街中で、視界の端に「バスター」という言葉が入り込んできまして。気になって振り向いたら「バスターミナル」でした。
―――酷い! 反応の仕方が酷い!
koma:でも文字列には反応しますよね! ビクッとなります。職業病ですね(笑)
Chihaya:「何バスターだっ!?」と思ったんでしょうね。職業病です。「○○バスター」ですらありませんが、視界の端っこにあれば気付くって言うね。
―――「ドラゴン」だとか「トルネード」とかが目に入ったり?
Chihaya:そうそう! 何の「ドラゴン」だかは分からないんですけど、フルネルソンがすぐ目に浮かぶんです!
koma:まあその辺りは、一般の方との「ズレ」ですね。
Chihaya:ズレなのか! 駄目じゃん、全然寄り添ってない!
koma:そこを皆さんに分かっていただくのが大切なんです。
Chihaya:「電流」と言ったら「電気」じゃなくて「爆破」につながる……そんないい世の中が来るようにしてきたいと常々思っています。