さて、独断と偏見で乙女ゲームについて語り尽くす「オトナの乙女ゲーム道」第27回では、乙女ゲームのサウンドについてお話ししていきたいと思います。よろしくお付き合いください。
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ゲームのジャンルを問わず、プレイの臨場感や爽快感に「音楽」は欠かせない要素。テレビ朝日の「題名のない音楽会」でもゲーム音楽特集が組まれたり、たくさんのゲームサウンドのコンサートが開かれたりと、BGMやコンポーザー(作曲家)も非常に高く評価されるようになりました。
乙女ゲームは、どちらかというと主題歌を担当するアーティストやキャラクターソングを歌う声優陣に注目が集まりやすいものですが、実は往年の名作を手掛けた著名なコンポーザーが関わっている作品も少なくありません。その一部をご紹介しましょう。
ゲームをはじめ、アニメやたくさんのアーティストに楽曲を提供する「Elements Garden」。乙女ゲームユーザーにとっては『うたの☆プリンスさまっ♪』や『神々の悪戯』、『Dance with Devils』などのイメージが強いのではないでしょうか。
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一方、RPG好きにとって、Elements Gardenの代表・上松範康さんといえば『白騎士物語』『ケイオスリング』などのシリーズが馴染み深いですよね。また、最近ではスマートフォン向け『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』にも参加されています。キャラクターソングも素敵ですが、こちらのBGMもものすごく格好良いですよ!
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アニメも放送中の『ノルン+ノネット』のテーマ曲や、『十三支演義 ~偃月三国伝~』の主題歌や一部BGMは、ゲーム好きには説明不要の名作RPG「ファイナルファンタジー」シリーズをはじめ、数多くの作品で広く知られる植松伸夫さんが担当。また、2作品のBGMはケビン・ペンキンさんも手掛けています。
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とくに『ノルン+ノネット』は、RPGのような荘厳さが魅力。私は公式サイトで初めて聞いた際にあまりに気に入ってしまい、この音楽が聞きたくてゲーム購入を決めたほど。ビジュアルやキャラクターではなく、公式サイトで流れていた音楽が決め手となった作品はそう多くないので、とても印象に残っています。
また、同じくアニメが放送中の『プリンス・オブ・ストライド』も、BGMは『旋光の輪舞』『ボーダーダウン』などの渡部恭久さんと、キャラクターデザイン担当が曽我部修司さんの『ソールトリガー』、倉花千夏さんの『最後の約束の物語』などのタイトルを手掛けたGAINGAUGEが担当。宮野真守さんが歌うオープニングや声優陣の挿入歌もゲームにぴったりなんですが、試合のシーンなどをさらに熱くさせるスタイリッシュなサウンドもずっと聞いていたくなりました。
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また『クロノ・トリガー』『クロノ・クロス』『ゼノギアス』『SOUL SACRIFICE』『イナズマイレブン』など、多方面で活躍される光田康典さんが代表を務めるプロキオン・スタジオも、多数の乙女ゲームに参加しています。とくに女性向けコンテンツを制作する「Rejet」との関わりが深いですね。
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光田さんがプロデュースで参加している『TOKYOヤマノテBOYS』や、先日PS Vita向けの移植が発表となったばかりの『BLACK WOLVES SAGA』、ファンディスク発売が決定した『剣が君』、2月25日に発売したばかりの『もし、この世界に神様がいるとするならば。』も、このプロキオン・スタジオによるもの。このほかシチュエーションCDやオトメイトの『BAD APPLE WARS』など、さまざまな女性向けタイトルでそのサウンドを楽しむことができます。
個人的には『BLACK WOLVES SAGA』のストーリーを象徴するような、繊細で切ないサウンドが気に入っています。ピアノやコーラスがとても物悲しくて美しくて、重厚な世界観をより強く感じさせてくれますね。
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ちなみに、今後発売するタイトルで私がBGMに惚れ込んでいるのは、オンラインRPGを舞台とした『ピリオドキューブ ~鳥籠のアマデウス~』です。鋭いギターの音色とコーラスの楽曲がどんなふうに物語に絡んでくるのか、今から楽しみで仕方ありません!とくに公式サイトで公開されているテーマ曲とバトルが気に入っています。
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このほかにも素敵なBGMの作品はたくさんありますが、乙女ゲームのサウンドトラックは必ずしも発売されるわけではないのがちょっと寂しいところ。ゲーム内でのサウンド機能だけでなく、配信などでもどうにか聞けるようにしていただきたいものです。ほとんどの公式サイトにサウンドの試聴は用意されているので、ぜひ聞いてみてくださいね。