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決勝大会の1戦目は、21チームがいきなり4チームにまで減らされるという非常に狭き門。それでも各チームは、自分たちの勝利を信じてベストを尽くします。そのスピード感は想像以上に早く、実況&解説が追いつく前に、ターゲットを倒してしまうチームが続出するほど。非常にハイレベルな狩りの中、好タイムを収めた4チームが準決勝に勝ち上がります。
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続く準決勝のお題は、「古代樹の森」で「ドスジャグラス」「アンジャナフ」「リオレウス」3体を連続して討伐するというもの。フィールド上のギミックや落ちているものは全て使用が許されているため、各チームそれらを最大限活用して狩りに挑みます。環境を知り尽くした『モンスターハンター:ワールド』ならではの狩りに、徳田ディレクターも思わず「ワールドですねぇ!」と、喜びの声を連呼します。
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決勝のクエストは「テオ・テスカトル」「クシャルダオラ」「ネルギガンテ」の3体を連続して討伐するというもの。もはやクリアするだけでも大変なレベルですが、決勝に残った2チームは「咆哮を受けた時の硬直を、もう一方の相方が殴ってキャンセルする」、「モンスターがダウンした時に敢えて余分な攻撃を控え、ひるみを誘発させるためのダメージコントロールを徹底する」といったテクニックを駆使しながら、最後の戦いへと挑みます。
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行き詰まる攻防の中、見事「狩王」の座に輝いたのは「AGent」チーム!特にクシャルダオラを巧みなダメージ計算で怯ませ続け、ほぼ一方的に倒しきったプレイは本当にお見事でした。
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イベント終了後、プロデューサーの辻本氏、エグゼクティブ・ディレクター/アートディレクターの藤岡氏、ディレクターの徳田氏にお話を聞く機会がありました。
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まずは、本日のイベントを振り返っていかがでしたか?
辻本:
据え置き機のタイトルでこういったイベントを開くことが久々だったので、どれだけの方が集まってくれるかなぁという気持ちもあったのですが、蓋を開けたらこんなに暑い中多くのハンターさんが駆けつけてくれて、良いイベントになり本当に嬉しいです。
狩王決定戦に参加したチームは、みんな素晴らしいプレイを見せてくれました。
徳田:
そうですね。特に僕は、「古代樹の森」をフィールドにした準決勝に注目をしていて、彼らがこのクエストをどう料理してくれるか、期待半分心配半分って感じだったんですが、こちらが想定している以上に生態系やマップを活用したハンティングをしてくれたので、大満足でした。ダメージが取り辛いランスをフォローするためにモンスターを誘導して、爆弾を2体同時に当てたりというのは、素晴らしい戦術だし、高いプレイスキルだなと思いました。
藤岡:
いろいろなことができるようにデザインして作ってるつもりですが、プレイヤーの皆さんがそこに付き合って考え抜いてくれたことに、感謝したいですね。
今後、世界中のプレイヤーを招いて同様の大会を開くという計画はありますか?
辻本:
ワールドワイドの大会をやってみたいという考えは正直ありますが、こちらもしっかり準備をして大会運営をしなくては、とも考えています。そうでないと、何百時間も練習してくれる彼らに失礼なので。まずはアジアや北米で大会を行って体制を作り、最終的にはワールドワイドでもやりたいと思っています。
PC(Steam)版『モンスターハンター:ワールド』が発表されましたが、こちらでも「狩王」のような大会を開く予定はありますか?
辻本:
PC版はまだ、そこまで考えられてないですね…(笑)。PC版はレギュレーションや操作といった部分で色々出てくると思うので。とりあえず今は、CS版ですね。
ちなみにコンシューマーで実施されたイベントクエスト(「ストリートファイターV」や「ロックマン」など)は、PC版ではどうなるのでしょうか?
辻本:
基本は一緒ですね。
徳田:
PC用の配信スケジュールとはなりますが、コンテンツそのものはCS版に近しいものをという形になります。
辻本:
一気に追加しても、遊びきれないですからね。イベントクエストもちゃんとありますよ。
8月2日のアップデートで登場予定の「ベヒーモス」については、どうでしょう。
辻本:
『モンハン:ワールド』から “物の後ろに隠れる”っていう動作が戦略的に組み込めるようになったんですが、逆にプレイヤーは(コメットに隠れてメテオをやりすごすという動作に)慣れてないと思うので、知らない人がいたら「こうやったほうがいいよ」と広めてもらうというか、ぜひみんなの力でクリアして頂ければと。
徳田:
集会エリアなどで、作戦会議はしてもらいたいですね。
藤岡:
僕たちは構造を知っているので、今日のプレイでは最初から役割分担していましたけど。お互いにフォローしていかないと、プレイが安定しなかったりもあると思います。
徳田:
その分、ほかのクエストには無い楽しみがあります。クエスト報酬も含めて、期待して頂けたら。
藤岡:
構造を知ってる僕たちでもクリアは五分五分ですからね。今日はクリアできましたけど、危なかった…(笑)。
辻本:
(辻本氏と吉田氏がそれぞれ1落ちした状況を受けて)最後、隠れてて良かったでしょ?(笑)。まあ、サインを使ってコメットの位置を教えあうとか、助け合ってもらいたいですね。
徳田:
『FF XIV』の世界観をお借りした、僕たちなりの表現を楽しんでもらえるのではないかと思います。
―ありがとうございました!