◆時代を遡る展開が興味深い『封印の剣』と『烈火の剣』の関係
シリーズ初の携帯ゲーム機向けとなったのが、ロイを主人公とする『ファイアーエムブレム 封印の剣』。オートセーブ機能や通信対戦機能など、携帯して遊ぶための様々な要素が用意されました。また、ゲーム性がシンプルに寄ったのも、携帯機だからこその選択と言えるでしょう。
そして『封印の剣』の翌年に、『ファイアーエムブレム 烈火の剣』が発売。シリーズ的には『封印の剣』の続編に当たりますが、時間軸とししては『封印の剣』の20年前となり、ロイの父親・エリウッドなどが主人公に。こちらも親世代・子世代の2部構成と言えますが、子世代が先に描かれ、親世代の話が後から明らかになる形でした。
『聖戦の系譜』と近い構造ですが、親世代を後から遊ぶというのは、なかなか刺激的な体験でした。今から遊ぶなら、発売順でもOKですし、時系列順に『烈火の剣』→『封印の剣』という流れも一興かもしれません。
ちなみに上記の2作品は、ゲームボーイアドバンス向けに登場しましたが、同ハードで『ファイアーエムブレム 聖魔の光石』もリリースされています。ですが、『聖魔の光石』は完全に独立した作品で、『烈火の剣』や他のシリーズ作との世界観的な繋がりはありません。
◆ファンも多い『蒼炎の軌跡』と、単体でも4部構成の『暁の女神』による、ハードを超えた2部構成作品
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ゲームボーイアドバンス向けに3作品リリースされた関係で、据え置き機向けとしては1999年に発売された『トラキア776』から6年の時を経た、ニンテンドーゲームキューブソフト『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』。シリーズ全体の中でも指折りの人気作でもあり、本作で初めて『ファイアーエムブレム』を遊んだという方も少なくありません。
スーパーファミコンからゲームキューブとハードの性能が一気に上がり、今ではすっかりお馴染みとなった3Dグラフィックも、この『蒼炎の軌跡』が初採用。また、シリーズで初めてキャラクターボイスがついたのも本作でした。
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主人公のアイクが身を置く「グレイル傭兵団」は、徐々に国々の思惑が絡む大きな争いへと巻き込まれていき、本作の中で大きな区切りを迎えるものの、全ての決着は2年後に登場した続編の『ファイアーエムブレム 暁の女神』へと引き継がれます。『暁の女神』では3年の時間が流れ、アイクも逞しい青年へと成長しました。
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『暁の女神』はWiiソフトですが、『蒼炎の軌跡』をクリアしたデータが入ったメモリーカードがあれば、パラメータの上昇などのボーナスが加わった状態でプレイを始められます。また、『暁の女神』でもアイクの活躍は大きいものの、主人公は複数制になっており、本作の中だけで全4部の構成に。その中でアイクは、3部の主人公を務め、4部では中核の一人として立ち回ります。
『蒼炎の軌跡』と『暁の女神』は2部構成の関係になっているのと同時に、『暁の女神』内では更に細かく分かれ、主人公も複数。この構造はシリーズ内でも唯一で、多くの視点から語られる壮大な物語を体験できる2作品です。
根強いファンも多い作品ですが、こちらもオリジナル版しかなく、『蒼炎の軌跡』は中古価格も高め。Wiiがあればゲームキューブソフトも遊べるため、ハードを2種類用意する必要はありません。ゲームソフトの確保が、2作品を楽しむ上での最大の課題と言えるでしょう。
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