日本酒の味わいは、すばり何のジョブか!?

/撮影:乃木章
戦士や魔法使いといった職業分けを当てはめるとしたら、日本酒の味わいになるでしょうか。日本酒は一つとして同じ味のお酒はないのですが、おおよその目指す味の方向性があります。
日本酒のソムリエ「きき酒師」を認定する「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)」では、日本酒の香りや味を「爽酒」「薫酒」「醇酒」「熟酒」の4タイプに分類しています。
・薫酒(くんしゅ)/僧侶
果実を思わせるフルーティーな香りと甘みのあるタイプ。食前酒として愛飲されることが多く、お酒に苦手なイメージを持つ女性にもおすすめです。僧侶を連想させる優しさと爽やかさがあります。
・爽酒(そうしゅ)/戦士
味わいが最もシンプル。香りは控えめで、軽快な味わいのあるタイプ。ともすれば、質実剛健で古き良き日本酒のイメージがありますが、現在は微発砲で口当たりが良いものも増えています。料理に合わせやすく、定番さが最前線に立つ戦士に通じるところでしょうか。
・醇酒(じゅんしゅ)/武道家
米の旨味を感じさせる。ふくよかな香りとコクのある味わいが特徴のタイプ。甘口や濃いめの味わいこそ、「飲んだ気がする」と感じる愛飲家は少なくありません。サワーやカクテル好きな女性にもおすすめしたい銘柄が多くあります。多彩な肉体技を持つ武道家のイメージに近いかもしれません。
・熟酒(じゅくしゅ)/魔法使い
熟成させることによって生まれる、複雑で重厚な香りをもつタイプ。どっしりとしたボリューム感のあるお酒が多く、数年寝かした古酒もあります。日本酒好きは突き詰めると、熟酒を好きになる人が多く、酒のつまみは程々にお酒をじっくり味わいたい人向けです。先に紹介した3タイプとは一線を画すため、老獪な魔法使いのイメージがあります。
日本酒は、限界突破・覚醒でさらにひと手間加える!
日本酒は製法による分類がありますが、より手間をかける特殊な製法で造られるお酒があります。そういったお酒は、従来のレアリティーからの限界突破・覚醒を目指したお酒と言えるのではないでしょうか。