『Control』で子供の頃に思い浮かべた超能力体験を
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まず、ご紹介するのは『Control』です。主人公であるジェシー・フライデンは行方不明になった弟を探す中、とある組織にたどりつき、敵の本部ビルへと潜入します。そこでジェシーを待ち受けるのは想像を超える現象だった……というのが簡単な本作のあらすじです。
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この作品の特徴といえば、なんといっても超能力と破壊表現でしょう。超能力に関しては攻撃や防御に使う念動力、敵を一時的に味方にする洗脳、空を駆ける空中浮遊と万能に備えています。そして、破壊表現については壊れそうと思えるところは大体壊せる、という爽快感を感じられるゲームです。また、全体的にスタイリッシュな仕上がりとなっているので、おしゃれな雰囲気に身を委ねたい方にもおすすめします。
『アンセスターズ:人類の旅』で学ぶ、今がある奇跡
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次に紹介するのは『アンセスターズ:人類の旅』です。この作品で目を引くのは、やはり主人公がサルであることでしょう。美麗な3Dのアニメないし実写キャラのオープンワールドが好まれる昨今に、美麗な3Dのサルだけで勝負する心意気が素敵です。
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ゲームの内容としては、サルを操作してオープンワールド上に散らばっている「体験」を通じ成長して賢いサルを目指す、これを繰り返していくゲームです。このゲームにおける大事なことは「体験」の一言に尽きます。集落に向いてそうな場所を見つけたり、川を渡ってワニに食べられたり、草を石で潰してみたり……兎に角「体験」を繰り返すことでサルは賢くなり、スキルを得ていきます。
このゲームをしていると、やっぱり僕も所詮は賢いサルに過ぎないと思わされます。そして、プレイするたびにアニマルドキュメンタリーを見た気分になれ、自分が今ここに存在していることの尊さを実感できるのでおすすめです。
『真・三國無双7 Empires』で自由な歴史を作る
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3作品目は『三国志無双7 empires』です。リリースされてから日が経っているものの色褪せないこの作品は、無双シリーズの系譜であり、その中でも「Empires」という自分でシナリオを自由に作れるタイトルです。
無双シリーズを全く知らない方は少ないと思いますが、あえて本作をおすすめする理由としては、豊富なキャラエディット機能と子供のシステムがあるからです。キャラエディット機能では自分の分身を作ることが可能なほか、既存の武将のデータを弄れるため、全員が「力こそパワー」とか言い出しそうな脳筋状況にしたり、武器を揃えてより軍隊らしくすることも可能です。
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また、子供のシステムというのはシナリオ中に異性の武将の好感度を上げ、カップルになるとその間に子供が生まれるというシステムです。このシステムは、この作品に感動や笑いをもたらす大きな要因になっています。あのカップルからこんな美人がという驚きだったり、その逆だったりという下世話な楽しみ方もできますよ。
他には子供も含め、家族総出で出撃して天下を目指してみたりと無限大の歴史を構築できます。また、この子供のデータはプレイ後に保存されるため、他のシナリオに自由に登場させられるのも良い点です。エディットが苦手な方もご安心ください。他のプレイヤーが作成したキャラやシナリオを使えるため、この機会に是非プレイしてみましょう。
『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS』で色褪せない面白さを
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4作品目は、小島秀夫監督が手がけたシリーズである『ZONE OF THE ENDERS』から、15年の時を経てリメイクされた作品を紹介します。この『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS』は、2018年に『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』のリメイクとして発表されました。
内容を簡単にまとめると、ロボットを操り敵を倒し、アニメで語られる物語を味わうゲームでしょうか。主人公の駆る機体が敵を流れるように狩って行く様と、2Dのアニメで描かれるストーリーを見ていく構成は、どことなく格闘ゲームの『GUILTY GEAR』を彷彿とさせます。
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さらに個人的に注目したいのは、今作から追加された「very esay」モードの存在です。ストーリーと爽快感が売りの本作ですが、ロボットの操作に求められるスキルは、アクションに不慣れな方には少し煩雑であることは否めません。この問題を今回追加された難易度が改善しています。
『エースコンバット7』で空の深さを知る
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最後に紹介するのは、航空機アクションゲームで外せない『エースコンバット』シリーズから、最新作の紹介です。本作では重厚なスト―リー体験と実在する戦闘機や架空の兵器を飛ばせるお馴染みの要素以外に、VRモードが特徴です。
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VRモードのコンセプトは「本物のパイロット体験」で、単なる視点変更によるVR化ではなく、残弾やレーダーは実際に視点を動かして機器を確認しなければならない等、細かく作られていることです。とはいえ、VRモードだけが売りではありません。プレイした際には、何よりも目の前に広がる空の広さと飲まれるような蒼さ、どこか心が安らぐ雲を見て息を呑むことでしょう。
今回紹介したアクションゲームたちは、原稿の締め切りよりゲームを優先してしまううっかりゲーマーの僕にとってだけでなく、多くの方の心に残る名作であると言える作品です。アクション性の高さだけでなく、各作品にプレイヤーの緊張を保たせる工夫がなされていますので、普段アクションゲームをしないプレイヤーも手にとってもらえればと思います。