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『あつまれ どうぶつの森』では夏のアップデートで遊泳が追加されました。海で泳げるのみならず、ダイビングでさまざまな海の幸をゲットできます。
ダイビングでは「ワカメ」や「ミズクラゲ」はもちろん、「ホタテ」や「バイガイ」といった貝類をゲット可能。そう、貝類も博物館に寄贈できる存在になりました。最初からいる「アサリ」を除いて……。
アサリは「セミのぬけがら」以下の扱い
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アサリは『あつまれ どうぶつの森』発売当初から採れる存在で、ホタテやバイガイよりも(ゲームの登場時期としては)先輩の二枚貝です。砂浜で掘るだけでゲットできるため、たくさん手に入れた人も多いでしょう。
しかし、アサリは見せびらかすことはできますが、海の幸の貝類のように飾ることはできませんし、博物館に寄贈することもできません。つまり、同じ貝類なのにこの種類だけ扱いが悪いかわいそうな存在なのです。
なぜアサリが寄贈および飾ることができないのかといえば、これは本作の生き物の扱いによるものと思われます。まずこのゲームでは、つりざおで釣ると魚、あみで取ると虫、マリンスーツで潜って取ると海の幸に分類されるわけです。
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「カミツキガメ」や「カエル」はつりざおで釣るので図鑑には魚として分類されますし、「ヤドカリ」や「セミのぬけがら」すらもあみで捕まえるので虫の欄に入るわけです。もちろんそれぞれ具体的な種類があるわけですが、ゲームの便宜上こうなっているというわけですね。
さて、ではアサリはどうなのかというと、スコップで掘るわけです。つりざおでもなく、あみでもないわけで、同じ貝でもこの種類だけ違う扱いになってしまうのも仕方ないのかもしれません。
ひとりだけマジで食い物にされるアサリ
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また、アサリはDIYすると「サカナのまきエサ」になります。具体的な内容は不明ですが、おそらくアサリの中身を細かくしたりしてエサにしているわけでしょう。
当然ながら、貝類はおいしい食べ物でもあります。海の幸であるバイガイやムールガイに関しても食べ物として認識されているらしく、入手時のコメントやフータからそのような話を聞くことができます。アサリも現実ではメジャーな食べ物ですし、エサになるもの当然でしょう。
しかし『どうぶつの森』シリーズは、なるべく「生き物を食べる描写」を避けているフシがあります。どうぶつたちとの会話から察するに肉や魚も食べているようですし、場合によっては虫を食べるキャラクターもいるようですが、実際に調理されたり食べているシーンはほとんど存在しないわけですね。
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例外としてホタテはラコスケに食べられますが、逆にいえば食べられているのはそれくらい。そのほかは本当に飾られて愛でられる存在といえるでしょう。一方のアサリはDIYで解体されて文字通り“サカナのエサ”に……! このゲームでは、どうしても一種類だけ不憫な扱いを受けているように見えるのです。
とはいえ、きちんと生き物扱いのアサリ
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というわけで、入手方法が特殊なのでどのグループにも入れず、DIY用素材なので本気でサカナに食べられまくっているかわいそうな生き物がアサリです。ついでに言えば、多くのプレイヤーが最も乱獲しているであろう存在でしょう。
もはや、ほかの貝類と比較すると生き物としての権利すらないように思えるアサリ。あまりにもかわいそうですが、実はこのアサリも一応は生き物扱いされているのです!
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それがわかるのはゴミ箱でのこと。『あつまれ どうぶつの森』ではいらないものをゴミ箱で捨てることができるのですが、生き物だけは捨てられないのです(売るか・逃がすかのみ)。そして、アサリは魚や虫と同じく捨てられないタイプなのでした。
……というわけで、さすがにアサリでも最低限の権利はあるのでした。一種類だけちょっと哀れなので、いつか飾って愛でられる日が来るといいですね。
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