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Mojangが開発・提供するサンドボックスゲーム『マインクラフト』。本作のJava Edition向けにリリースされた「Minecraft Alpha 1.1.1」が10年以上の時を経て再発見されました。
Minecraft Alpha 1.1.1は、2010年9月にJava Edition向けにリリースされた『マインクラフト』初期バージョンの1つです。2009年にアルファ版として世に出た『マインクラフト』には、現在までで数百を超えるバージョンが存在しており、一部のファンが各バージョンをアーカイブしてきました。
その中でもMinecraft Alpha 1.1.1は、当時約3時間しか利用できなかった非常に珍しいバージョン。本バージョンはスニークと釣竿を導入したものですが、画面が完全に灰色になりゲームを破壊する致命的なバグが発見され、たった3時間25分で置き換えられてしまいます。そのため、長い間ゲームアーカイブの専門家達からも完全に消失した「聖杯」とされてきました。
今回の再発見は、『マインクラフト』のアーカイブ団体「Omniarchive」に所属するA.M. Avery氏が、Luna氏の2010年9月当時のツイートを発見したところから始まります。
このツイートを発見したAvery氏は、Luna氏がMinecraft Alpha 1.1.1をプレイしたと推測しファイル探索を依頼。これを受けてLuna氏は外付けHDDに保存したユーザープロファイルのバックアップから、“minecraft.jar”ファイルをいくつか発見します。一見してどのバージョンが聖杯なのか判断できなかったLuna氏は、grepコマンド(ファイルから文字列を抽出するコマンド)を使用して“1.1”の文字列を抽出し、Minecraft Alpha 1.1.1の発見に至りました。
Omniarchive史上最大の発見にコミュニティは沸き立ちましたが、さらに衝撃的だったのはLuna氏が該当バージョンをダウンロードしたのは1.1.2がリリースされる90秒前だったという点。これに対してLuna氏は「気まぐれで天文学的な確率がここにある。」と発言しています。
本バージョンを発見するまでの一部始終がLuna氏によってツイートされています。また、Omniarchiveの共有スプレッドシートから『マインクラフト』のアーカイブ状況が確認できます。