スクウェア・エニックスは、2022年2月24日にPC/モバイル向けRPG『ファイナルファンタジーVI』ピクセルリマスターをリリースします。本作は、1994年にスーパーファミコン向けに発売されたRPG『ファイナルファンタジーVI』をベースに、新たなグラフィック&サウンドでリマスターした作品です。
これまで『ファイナルファンタジー』から『ファイナルファンタジーV』まで登場してきたピクセルリマスター版の最後を飾る本作では、それぞれの目的を持つメインキャラクターの運命が交錯する“メインキャラクターすべてが主人公”の群像劇が描かれます。
本稿では、発売直前の『ファイナルファンタジーVI』ピクセルリマスターの公開されているスクリーンショットに合わせ、スーパーファミコン&プレイステーション&ゲームボーイアドバンス版の場面比較を行っていきます。
不朽の名作!『ファイナルファンタジーVI』とは
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オリジナル版『ファイナルファンタジーVI』は、1994年4月にスーパーファミコン向けに発売。千年前に起こった「魔大戦」によって世界から魔法の力が失われ、人々が機械によって文明を復興させていった世界で、生まれながらにして魔導の力を持つ1人の少女「ティナ」と仲間たちが運命へと挑む物語が描かれます。
“メインキャラクターすべてが主人公”と公式で紹介されている本作では、場面場面で操作できるキャラクターが大きく変わっていくのが特徴的。自由にパーティーメンバーを設定できる場面も多く、キャラクターたちの個性を感じさせるイベントも豊富に用意されています。
システムとしては幻獣たちの力を得て魔法を習得する「魔石システム」や、さまざまな能力を持つ「アクセサリ」によってプレイヤー好みの育成が可能。また、各キャラクターたちは格闘ゲームの用にコマンド入力する「ひっさつわざ」、戦闘中の魔法を吸い取る「まふうけん」など個性に合わせた戦闘能力を持ち、多彩な戦略を立てることが可能です。
3Dムービーや追加ダンジョンも!これまでの移植版も紹介
NHKが2020年に放送した「全ファイナルファンタジー大投票」でも作品部門で3位になるなど、現在でも非常に人気の高い『ファイナルファンタジーVI』。1994年のスーパーファミコン版だけでなく、これまで何度か他機種向けの移植が行われています。
PlayStation版『ファイナルファンタジーVI』は1999年3月に発売。内容はオリジナル版とほとんど変更点はないものの、3Dムービーやモンスター図鑑などの追加要素が搭載されています。また、オリジナル版ではアクセサリ「ダッシューズ」を装備しなければ2倍速で移動できなかったのを初期状態でダッシュ可能にしている(「ダッシューズ」装備ならダッシュが4倍速)など、システムに若干の変更は加えられています。
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ゲームボーイアドバンス版『ファイナルファンタジーVI アドバンス』は2006年11月に発売。新たなダンジョンや魔石・魔法、各キャラクター向け最強装備の追加などゲーム内容のボリュームアップが行われています。会話時の顔グラフィックなどUI変更も行われているほか、他機種版よりもボタン数が少ないため一部の操作方法が変わっているなど細かな変更点も多めです。
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ピクセルリマスター版では、これまでのシリーズ同様に渋谷員子氏が全プレイヤーキャラを直接制作。作曲者・植松伸夫氏完全監修のアレンジサウンドとあわせ、鮮やかなグラフィックとBGMが楽しめます。また、モンスター図鑑やイラストギャラリー、サウンドプレイヤーなどゲームの世界をより深く楽しめる要素も追加されています。
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そのほか、PC/モバイルで配信していたバージョンも存在していましたが、こちらはピクセルリマスター版の配信に伴い販売を終了しています。
あのシーンはどうなった?ピクセルリマスター&他機種版徹底比較!
ここからは、Steamストアページで公開されているゲームのスクリーンショットと、スーパーファミコン&PlayStation&ゲームボーイアドバンス版を徹底比較していきます。
なお、画像の並び順は「ピクセルリマスター→スーパーファミコン→PlayStation→ゲームボーイアドバンス」で統一しています。
■飛空艇と世界の風景その1
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ピクセルリマスター版はミニマップが見やすくなっているほか、全体的に少し地形が広く表示されているのがわかります。そのほかは画面の明るさなどの違いはありますが、基本的に描写に関する大きな変化はありません。
■戦闘(オートボウガン)
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大きく変化があるのは、ピクセルリマスター版に情報ウィンドウにMPが表示されていることでしょうか。また、これまでのピクセルリマスター版同様に戦闘速度アップのアイコンも確認できます。「オートボウガン」の表示は他機種版では発動前に消えてしまうのも細やかな違いですね。
■戦闘(オルトロス)
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『ファイナルファンタジーVI』を代表するマスコット(?)・オルトロスです。オートボウガンの戦闘画面でもそうだったのですが、ピクセルリマスター版では戦闘フィールドの左右がより広く表示されているのがわかります。ちなみにプレイステーション版のエドガーが赤いのは「エルメスのくつ」を装備しているからです。
■飛空艇とメインキャラクターたち
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ゲーム的にはかなり重要なシーンです。ピクセルリマスター版は「会話時の顔グラフィックはない」「一部キャラクターのデザインが変わっている」ことが確認できます。細かいことですが、昔のFF6は会話のキャラ名が半角カタカナでした。
■キャラウィンドウ(魔石)
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表示されている情報などUIが大きく違います。また、ピクセルリマスター版以外はキャラクターが顔グラフィックです。
■飛空艇と世界の風景その2
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飛空艇の影を見るとわかるのですが奥ゆきの表現がかなり変わっています。
■オペラ
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本作を象徴するイベントと言ってもいいオペラでの一幕。ピクセルリマスター版で舞台の表現や背景、キャラクターのポーズなどが大きく変わっているのが確認できます。なお、ピクセルリマスター版ではオペラに7言語の歌唱が収録されることが明らかになっています。
■モンスター図鑑
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※スーパーファミコン版は無し
これまでのピクセルリマスター版でもあった、マップ上にモンスターが配置されているスタイルも採用しているようです。プレイステーション版の頃から結構情報が細かいのがすごい。
■おまけ:魔列車にメテオストライク
2022年2月13日に海外公式Twitterが投稿した、敵キャラクター「魔列車」にメインキャラクター・マッシュが必殺技「メテオストライク」を決めるシーンの映像がファンの間で物議を醸しました。
「魔列車にメテオストライク」は、圧倒的なサイズ感の魔列車を持ち上げてひっくり返して落とすという、スーパーファミコン版のオリジナル時代から有名な衝撃的なシーンです。しかし、公開された映像では持ち上げて落とすだけで、魔列車はひっくり返っていなかったのです。
この映像に対して多くのシリーズファンが違和感を指摘。公式Twitterは、2月18日にこの投稿に追記する形で多くのファンから指摘があったとして「リリース版に間に合うように調整する」ことを約束しています。オリジナル版から続く衝撃的なシーンは、ピクセルリマスター版でも楽しめそうです。ここでは他機種版を載せておくので、リリースを楽しみにお待ち下さい。
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細かい違いとして、ゲームボーイアドバンス版はマッシュが見えるように表示されています。ピクセルリマスター版の映像もマッシュは全身が見えていますね。
次ページでは、筆者が楽しみにしているシーンなどのスーパーファミコン&プレイステーション&ゲームボーイアドバンス版画像を掲載しています。