
ドット絵アクションRPG『ガーディアンテイルズ』のNintendo Switch版が、10月4日から発売されます。
Kong Studiosが開発したこのタイトルは、それまでスマホ向けの配信に留まっていました。それが今回、物理コントローラーのあるSwitchに移植されるということで、操作性にどのような変化が表れているのでしょうか。
此度は発売前のメディア向け先行配信という機会に恵まれ、生まれ変わった『ガーディアンテイルズ』をじっくりプレイしました。
◆懐かしい操作感!

『ガーディアンテイルズ』の主人公は、カンタベリー王国に仕える新米騎士。
この主人公は着任当日、インヴェーダーと呼ばれる敵の襲撃を受けます。彼もしくは彼女は(冒頭で主人公の性別を選択できます)、まだレベル1の下っ端騎士です。にもかかわらず、まだ幼いお姫様を救出しなければならない状況に置かれてしまい・・・。

字面で書くとかなり深刻な内容ですが、実際のゲーム画面はコロコロとした可愛いドット絵で構成されています。その上、『ガーディアンテイルズ』はある意味で「伝統的」なアクションRPG。1984年生まれの筆者はバリバリのスーファミ世代ですが、そのあたりの年齢層に直接響くようなシステム、そして操作性です。

これをSwitchの物理コントローラーでプレイしてみると、サードパーティー各社から様々なアクションRPGやアクションアドベンチャーが大量投入されていた90年代前半をふと思い出してしまいます。
筆者自身、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』や『聖剣伝説2』に熱中していた少年でした。特に『ゼルダ』は、ダンジョンを攻略するためにパズルゲームのような謎解きをする必要があります。どうしても攻略できないダンジョンがあると、自宅に友達を呼んであれこれと議論したものです。

実は『ガーディアンテイルズ』にも、『ゼルダ』ほど難しいものではないとはいえ謎解き要素があります。そしてその謎解きに、タッチ画面ではなく物理コントローラーで臨む際の感触、操作性、テキパキ具合。『ガーディアンテイルズ』には、そのような「30代後半殺し」のエッセンスがぎっしり詰まっています。
◆親子で遊べるアクションRPG
『ガーディアンテイルズ』では、道中に様々な装備が落ちています。従って、ダンジョンを攻略中に「剣から弓へ」という全く特性の異なる武器に交換することもあります。初めてこのゲームをプレイする人は、このあたりに戸惑ってしまうのでは……。

心配は無用。弓はいわゆる自動エイムのように、モンスターのいる方向へ自動的に向いてくれるようになっています。そこへ物理コントローラーによる操作の確実さが相成り、結果的に全くストレスのないゲーム進行を実現させています。

マルチプレイにも対応しているため、友達を誘って同じ環境下で遊ぶこともできます。しかしそれ以上に、『ガーディアンテイルズ』Switch版は「親子で楽しむことができるタイトル」ではないでしょうか。
残酷描写のない、可愛らしい絵柄のアクションRPG。その世界観も、ファンタジーの王道と言うべき内容です。「嫌がられる要素」があまりなく、老若男女問わず多くの人に受け入れられる作品に仕上がっています。

過激でもなく、マニアックでもなく、世界観で奇をてらっているわけでもありません。それ故に、誰にとっても優しい環境がそこにはあります。
◆気がつけば長時間プレイ

万人から愛される魅力をまとった『ガーディアンテイルズ』は、Switchに移植されてその魅力をある種の高みにまで伸ばしたとも言えます。
筆者もこのゲームを試遊するつもりでプレイしましたが、気がつけば日中の数時間をSwitchと共に過ごしてしまいました。ゲーム進行がサクサクのおかげで、むしろプレイをやめられなくなります。
いずれにせよ、『ガーディアンテイルズ』Switch版はあらゆる世代の人に受け入れられる可能性を秘めた良作だと筆者は考えています。
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