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世界中で人気を博す大人気ゲーム『ポケットモンスター』シリーズの最新タイトル 『スカーレット・バイオレット』の2作が発売され、多くのファンがストーリーを進めて好きなモンスターを鍛え上げている最中です。
ストリーマーやVTuberにとっても馴染み深く、なにより多くのファンがいるシリーズ。発売は夜0時からでしたが、多くの配信者が期待に胸を膨らませながら配信をスタートしていきました。
とはいえ、彼らは配信者。ただ単純にプレイするだけではリスナーに対してちょっと物足りないと感じるよう。何かしらの「縛り」を設けてプレイする配信者も中々に多いのです。
そんななか「彼女といえばこの企画」という恒例行事をスタートさせ、注目を集めるVTuberがいます。ホロライブ・白上フブキさんによる金コイキング釣り企画について今回は書いていきましょう。
◆こんばんきーつね!白上フブキです!
白上フブキさんは2018年6月1日に活動開始した、ホロライブに所属するVTuberです。いわゆる1期生として知られており、50名以上いるホロライブのメンバーのなかでも先輩として親しまれ、これまで存在感を示してきました。
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その後、2018年12月6日から活動を開始したユニット・ホロライブゲーマーズの一員としても参加、大神ミオさん、猫又おかゆさん、戌神ころねさんとともに「ゲーム配信」をメインに活動していました。
現在のVTuberシーンでは「ゲーム配信をする」ことは当たり前のことですが、最初期のVTuberシーンではゲーム実況配信が躊躇われる風潮がありました。そんななかでゲーム配信を続けていたVTuberのひとりが、白上フブキさんでもあります。
ゲームへの愛は人一倍強い白上さん、これまでに配信してきたゲームタイトルをみれば、パソコンゲーム・スマートフォンゲーム、有名・無名、メジャー・インディとタイトル関係なくプレイしているのが分かります。どのようなゲームジャンル、どんな難しいギミックでもなんのその、高い声色と溌溂とした元気で乗り越えていく姿には心つかまれることでしょう。
白上フブキさんにおいてなにより特筆すべき点としては、2018年6月にデビューして以降、毎日のように配信を続けながらも身体上の怪我や故障とは無縁であり、長期にわたって活動休止したことがない点です。
失言をキッカケにした謹慎やマイナスイメージからも縁遠く、ホロライブ内外でイベントの司会役を務め、バラエティ・お笑いの勘所を分かっている彼女は、無尽蔵なゲーム体力と体の丈夫さ、機転の効いた話術、クリーンなイメージとムード作りで多くのファンを獲得してきました。その姿をみて、「ホロライブのリーダー」と評する声もしばしば上がるほどです。
◆その日から、彼女は耐久を始めた
「白上フブキが釣りをする」
それは恒例行事と言ってもよく、大きな注目を集めることを意味します。とはいえ冷静に考えてみれば、「ゲーム内で釣りをしてお目当てのものを釣り上げる」というと、本質をみれば「好きなキャラのためにガチャをして当てる」ことと同じことを意味します。
もう一つ重要な点として、いくら「好きなキャラのためにガチャをして当てる」ことと同じとはいえ、「ゲームを継続しつづける」「配信として面白くしつづけることができる」いわゆる耐久配信に必要なセンス・集中力・体力が求められます。
もしかすると、一般的なゲームプレイヤーでもただただゲームを継続するだけならば何時間でもできる方はいるでしょう。飽きることなく淡々とこなしつづけていける情熱やテンションをコントロールしつづけるのは、筆者にも身に覚えがあります。
ですがここに、配信を通して数千人のリスナーを飽きさせることなく楽しませるだけの、ゲームスキルやトーク力などが求められればどうでしょうか?
数時間以上にわたって集中してゲームプレイをしながら、不特定多数の視聴者に向けて会話を投げかけ続ける。ゲーム配信者がよく企画として挙げる「耐久配信」には、配信者本人の資質・スキルがすべて詰め込まれている……なんていっても過言ではないでしょう。
さて彼女のツイッターや配信を見てみると、じつはポケモンと耐久に掛け合わせた内容のものが過去にいくつかあります。活動初期から耐久配信と縁深く、2019年に入ると徐々に「耐久」と称した配信を行なうことが増えていきました。
これに加えて、ホロライブファンの間では有名な配信のひとつに、宝鐘マリンさんと紫咲シオンさんの2人が朝活配信を寝坊した際に突発でスタートした実況配信があります。
お泊りしていた2人が朝8時から「マリオテニス64」を使ったゲーム配信を予定していましたが、案の定(?)起きてこなかったところをみて、突発でスタートしたのがこの配信でした。
2人の寝坊が発覚して約10分後に、白上さんはこの配信をスタートさせました。内容としてはもちろん「2人が起きてくるまでファンのみんなを飽きさせない」こと、なによりキツイのは「2人がいつ起きてくるのか分からない」という点。彼女はお笑いセンス・トークスキル・集中力をフルに活かし、結果4時間ほどのゴールが見えない耐久配信を見事にこなしました。彼女のポテンシャルが十二分に活かされた名配信のひとつでしょう。
◆その日から、彼女は釣りを始めた
ここまで読んでいただければ何となくお気づきかもしれませんが、おそらく白上さんは「ゴールが見えないままゲームプレイをしつづける」ことを耐久と呼んでいるように感じられます。
2018年12月7日に「ポケモン配信をやるなら、ただただ色違いを見つけるだけの耐久放送です」とツイートしていた彼女。裏の配信で何度か色違いポケモンで遊んでいるとはツイートしていましたが、まさか約3年後、本当に色違いを巡る耐久配信をするとは。
約1年前に発売されたNintendo Switch用ソフト『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド』も大きな人気を博しましたが、白上さんも2021年11月24日から「色違いだけ縛り」「金コイ耐久」の配信がスタートしました。
普通にプレイしているだけでは手に入らない色違いのポケモンのみでゲームクリアを目指す、そんな縛りプレイ配信が当初の目論見でした。
序盤から「ヒコザル」と「コリンク」の色違いをゲットするなど順調にプレイしていましたが、そこから「色違いのコイキング(金色)を釣る」方向にシフトした耐久配信となってしまったのは、ズバリ「まったく釣れる予兆がなかった」からです。
釣り上げるたび「赤いなぁ」とため息をつきつつ、粘り強く釣りを続ける白上さん。しかしながら一向に釣れることはなく、配信時間は100時間を超え、釣ったコイキングの数もおびただしいことになっていきます。
他のお仕事をこなしつつ「金コイキング」耐久をつづけます、配信時間をみると意外とその時によってマチマチなのが分かります。ですが他のホロライブメンバーから「配信外でもコイキング釣りしてるよ」という報告があがるなど、他の仕事をこなしつつも「コイキング釣り」に熱心だったことが伝わってきます。
さすがに内容のマンネリ化がありそうですが、そこはエンターテイナー・白上フブキとホロライブ。先輩・後輩らが彼女の配信にお邪魔することがたまに起こるなどのサプライズな展開があることで、むしろ「ホロライブファンならば注目すべき配信」として知られていくことになっていきました。
そんななかでようやく釣り上げた金コイキング。11月26日から計27日間、現在確認できる配信アーカイブは20本ほど、ようやく金コイキングをゲットすることになりました。
何よりこの日は12月24日のクリスマスイブ、加えてTwitterの公式マークも付与されるという嬉しい出来事が2つも重なるメモリアルな日になったのです。
さらにその後、ポケモンリーグ戦に金コイキング一匹のみを手持ちにして四天王戦・チャンピオン・シロナ戦に臨み、約9時間にも及ぶバトルを見事に制し、殿堂入り(ゲームクリア)を果たしました。
手持ちのコイキング一匹だけで四天王とチャンピオンを撃破していく、もしかすれば「金コイキング耐久」よりも、ポケモンプレイヤーからすればこちらのほうがとんでもないことに感じられるかもしれません。
このプレイングには『ポケットモンスター』シリーズの第1作から開発スタッフとして携わる増田順一さんや、ポケモンワールドチャンピオンシップス2015(ポケモン世界大会)で優勝を果たしたビエラさんからも祝福の声が上がるほどでした。
◆2022年・冬、彼女はふたたび………
そんな熱狂から約10か月ほど。早々とリリースされた最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でも彼女は「金コイキング釣り」に着手。なんと配信タイトルも「ポケットモンスター ゴールドコイキング」と付けて本編を開始するなど、その熱量はかなり高いまま、恒例の縛りプレイ配信をスタートしました。。
初日配信ではブイゼルとウミディグダの色違いを発見するという絶好調な滑り出しから、7回目の配信で早々に金コイキングを釣り上げることに成功します。
【#6】金コイキング捜索6日目:コイキング大量発生で勝確!!!対ありでした金コイキング!【ポケットモンスターゴールドコイキング】
「よし、じゃあここからは前と同じように色違いポケモンのみでストーリーを進めるぞ!」といくところでしたが、コメントからは「今回はダブルバトル(ポケモン2体が必要なバトル)がある!」と伝えられ、コイキング1匹ではクリアできないことを知ります。
その情報を知らされると無言に加えて「えっ…?!」と驚愕してしまう白上さん。「涙出てきた…マジで配信のこと忘れてボケっとしてた…」と本音が漏れたあと、「ほな2匹やなぁーーーーー!!?終わらないってことぉおおお!!??」と気を取り直し、延長戦のスタートを高らかに宣言しました。
その後、金コイキング捜索9日目で金コイキング2匹目どころか3匹目をもゲット、いよいよゲームのストーリーが進み始めそうです。
こうして過去から現在にかけて白上さんの配信を見てみると、トーンの高い声で活気よく、ニコニコとプレイし続けてきた彼女の姿を見つけることができます。
何かしらのハードルを設けて乗り越えていこうとするスタンス、クリーンながらも面白さを追求する気質。配信・ライブなど様々な場面・シチュエーションでリーダー性を発揮できること。どんな耐久配信であっても鋼の身体と精神力で何度となく乗り切ってきた底力などなど、これらをあわせ持つ彼女はホロライブのなかでも指折りのエンターテイナーとして今後も存在感を強めていくでしょう。
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