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◆壮大なストーリーがプレイヤーを魅了したSFC屈指の名作
1994年の今日3月18日、スーパーファミコン(SFC)で『真・女神転生II』が発売されました。同シリーズはプレイヤーの選択によって物語が分岐するのが魅力のひとつで、本作では神の名の下に絶対なる秩序を敷かんとするLawルート、神の意思に逆らい混沌かつ自由であることを何よりも重んずるChaosルート、そのどちらにも与さないNewtralルートの3つが用意されていました。
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一見するとLawルートが王道に見えますが「神に従い、かつ優れた資質を持つ者だけがいればよい」という極端な排他思想が見え隠れするため、なかなか諸手を上げて賛同はできません。その一方で、大半が人間に敵対的な悪魔の中にも手を取り合って生きていけそうな悪魔もいるなど、それぞれのスタンスを善悪で単純に切り分けられないのが大きな魅力でした。
ちなみに、Newtralルートは神の勢力も悪魔の勢力もひとしく壊滅させてしまうので、これはこれで「Chaosルート以上に混沌としている」と評する人もいます。
◆スクカジャを使うと逆に敵が強くなる!?
悪魔たちの頂点に立つ魔王ルシファーはどのルートでも登場するキーパーソンの1人で、LawルートとNewtralルートでは終盤のボスとして立ちはだかります。ルシファー自身は前作『真・女神転生』にも登場しましたが、シリーズ最新作『真・女神転生V』でもおなじみの、魔王と呼ぶにふさわしい威厳あふれる姿は本作で初登場となりました。
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ボスモンスターとしてのルシファーの特徴をひと言で表すと「回避率があまりに高い」。これにつきます。生半可なレベルで挑むと、攻撃の大半をかわされてしまい戦いになりません。
惨敗した筆者は、主人公のレベルを上げ、味方の命中率が上がるスクカジャの魔法を使える仲魔を作り、それでも攻撃をかわされまくりながら「これが魔王の強さなのか!」と驚愕しつつ長期戦をしてなんとか倒したものですが……後年、スーパーファミコンの初期出荷版にはかなりの数のバグがあり、その中のひとつに「スクカジャを使うと逆に命中率が下がる」というものがあったと知りました。
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昔のことなので記憶が不鮮明ですが、本作を発売日に買っで遊んでいた筆者はこれにまんまとハマっていたかもしれません。もし命中率を上げたつもりで逆に下がっていたならば、それは攻撃してもなかなか当たりませんよね……。ともあれ、この時に大きな苦戦をした思い出から、筆者にとってのルシファーは今も「図体が大きいクセにやたらと攻撃をかわす魔王」というイメージです。
2023年で発売29周年を迎えた『真・女神転生II』はNintendo Switch Onlineで配信中です。スーパーファミコン版も後期出荷版ではいくつかのバグが修正されていたそうですが、もしこれからスイッチでプレイしてみようという方がいたら、とりあえずスクカジャのことは忘れてもいい…かもしれません。
¥6,161
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
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