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男気溢れる「バレット」35歳、『FF7 リバース』でも頼もしくてカッコいい! 自ら貧乏くじを引き、仲間への心遣いも忘れない

『FF7 リバース』のバレットが持つ魅力について、シチュエーションを元に迫ってみましょう。

ゲーム 特集

■ティファを気遣い、パーティの空気も読む気配り

カームを旅立った一行は、グラスランドエリアを抜け、ミスリルマインに辿り着きます。彼らが追い続ける黒マントたちは、危険な洞窟にも躊躇せず入り込みます。しかし、足場が崩れ、黒マントのひとりが落下してしまいました。

その様子を見ていたティファは「無事だといいな」と身を案じますが、クラウドは「ああ」「でも 深入りしないほうがいい」と促します。その発言にも一理あるため、ティファも「うん……」と頷きました。

ふたりのやりとりは、それ以上ありません。しかしバレットは、「だよな 気になるよな」と口にします。それぞれの台詞だけを通して見ると、バレットの発言は唐突かもしれません。ですがこのバレットの一言は、ティファが言葉にはしなかった心情を汲み取った上での発言でしょう。

そしてティファに寄り添っただけでなく、「よし オレが行く!」と言葉を続けるバレット。口先だけでない行動も伴う姿勢は、実に男気に溢れています

しかも、「うん 私も行くね」と応えるティファに対して、「いや こういう場所の歩き方にはちょっとしたコツがいる」「素人は 悪いが足手まといだ」と切り返します。バレットはこうした場所で働いていた経験があるので、説得力のある発言です。

ですが、そうした理由だけでなく、この流れでクラウドとティファを別行動させるのは良くない、というバレットの判断もあったのかもしれません。

深入りしない方がいいというクラウドの発言に一度は頷いたティファが、それを覆して黒マントを追いかけてしまうのは、集団行動を乱すゆがみになりかねず、この場では表面化せずとも後々影響するかもしれません。かといって、ティファが心残りを抱えたまま先に進むのも、禍根となる可能性があります。

会話に参加していなかった自分(バレット)が追いかけるのならあまり角は立ちませんし、黒マントを見捨てなかったことでティファの心残りも格段に落ち着くはず。そうした判断の上での行動だとすれば、バレットの立ち回りは見事というほかありません。

これは憶測も混じるので、実はここまで考えていなかったかもしれませんが、思考の有無に関わらず、バレットの行動でティファが幾分救われたのは確か。レッドXIIIが同行を申し出たのも、彼の判断を支持したがゆえでしょう。

■時に見せる戸惑い、そして離れした勇ましさ

ミスリルマインでは、バレットの活躍を至るところで見られます。クラウドたちがタークスと対峙した際は、その危機に駆けつけ、ルードとイリーナの動きを封じました。

また再び別行動になった後も、クラウドたちの立ち往生に出くわすと、「2000な 2000!」「報酬 忘れんなよ」と冗談めかしながら彼らを救います。

その直後、今度は自分が先に進めなくなり、仲間の手助けを受けた際に「2000 だね」とエアリスに返された際は、「おっ おう……」と珍しく反応に困る姿を見せることも。ちょっと可愛らしい場面だったので、覚えている人も多いはず。

ですがもちろん、いつもは頼れるナイスガイです。レッドXIIIとふたりでボスに立ち向かう時、「(敵を)起こしてしまったようだな」と状況を分析するレッドXIIIの言葉に合わせ、「寝かしつけるのは 父ちゃんにまかせな」といった軽口で応じるなど、大人の余裕を欠かしません。

ボスとの大一番をこなしながらも、クラウドたちより遅れて合流地点に辿り着いた時は「でっけえミスリル見つけて目がくらんじまってよ」と、苦労を微塵も見せず言い訳もなし。ボス戦はすでに終わったことなので、軽口でさらっと済ませるあたりも男前です。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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