
オートバイ業界では10年ほど前に「リターンライダー」という言葉が生まれ、定着しました。少年時代にオートバイを趣味としていた中高年たちが、になってから再びオートバイを入手してツーリングに出かける。いったん離れたオートバイの世界に帰ってきたから「リターンライダー」というわけです。受験や就職、平社員として多忙な時期を過ぎ、時間とお金に余裕が出てきたけれど、休日に奥さんも子供も相手にしてくれない……か、どうかは判りませんが、少年の頃に憧れたバイクを手に入れ、泊まりがけのツーリングに出かけていきます。少年時代の目的地は海岸や高原、ユースホステルでしたが、リターンライダーの目的地は主に漁港の食堂や温泉旅館です。そんなところに年齢が現れますけれども、高速道路のパーキングで見かける「リターンライダー」たちは楽しそうです。