これが全世界初公開となる『BRINK』のプレゼンを行ったのは、イギリスの開発スタジオSplash DamageのCEO、ポール・ウエッジウッド氏。結論から言うと『BRINK』は、まだまだ内容は不明な点が多いものの、かなり野心的な挑戦を行っている近未来モノのFPSでした。プラットフォームはXbox360・PS3・PCで、発売は2010年春を予定しています。日本での発売は未定ですが、公式サイトでは日本語も選べ、可能性は高いようです。
![]() | ![]() |
『BRINK』の舞台は何百島もの人工島から構成された海上都市ARK。海面の異常上昇が発生し、今やARKが人類最後の生息地となった近未来という設定です。しかし、ここでも「セキュリティ」と「レジスタンス」の二つの勢力によって争いが続いていました。しかも25年間も続いた抗争によって、ARKの損傷がひどく、今や人類は絶滅の縁で狂気のタップダンスをしている状態。プレイヤーはこの二大勢力のどちらかに所属し、人類の生き残りをかけたミッションに従事していくことになります。
![]() | ![]() |
とまあ、これだけ聞けば良くあるFPSに思えますが、『BRINK』の特徴はここから。第1に非常に多彩なキャラクターカスタマイズゼーションがあります。顔や体系、髪型、服などのパーツを選択していき、192億とおりものキャラクターが作成可能! 作成したキャラクターはシングルプレイ、CO-OPモード、8人までのマルチプレイのいずれでも使用できます。ただしストーリーの都合上、性別は男性しか選ぶことはできません。
第2の特徴は「SMART」ボタン。『BRINK』の操作系は古典的なFPSを踏襲していますが、一つだけ違うのが「SMATR」ボタンです。これは、いわゆる「アクション」ボタンに相当し、ジャンプやスライディング、ドアを開けるといった行動が、すべて「SMART」ボタンを押すだけで実行されるというもの。プレイヤーをとりまく環境に応じてボタンの意味が変わるので、これさえ押せば良く、いちいち操作に迷わなくてすむわけです。
第3の特徴はプレイヤーの行動や場所、環境、仲間などに応じて、ミッションやゴールなどが自動生成されること。ゲームはミッションをこなしていくことで進んでいき、プレイヤーの目標は常に明確化され、ステージのどこに行けばいいか、何をすればいいかすぐにわかるとしています。具体的にどのようなシステムかは不明ですが、プレイヤーとゲーム環境の関係に一石を投じるかもしれません。
このほか「バーチャル・テクスチャリング」技術により、非常にリアルなグラフィックが実現できる、としています。
デモプレイはスラム化した造船所「コンテナ・シティ」で、セキュリティ側のキャラクターを使って行われました。キャラクターが即興で作成され、一通りの操作方法に加えて、「SMART」ボタンの説明がなされ、ワンボタンでコンテナの上に登ったり、赤外線センサーの下をくぐり抜けたりといったアクションが紹介されて終了。残念ながらパッと見ただけでは、よくあるFPSとの違いがわかりにくかったのですが、今後の情報に期待したいところです。