任天堂オブアメリカの公式サイトにコナミJPNで『メタルギアソリッド: ツインスネーク』を開発中の小島秀夫氏へのインタビューが掲載されています。以下インタビューの全文です。 質問をしているのは任天堂の公式雑誌Nintendo Powerの記者です。―――メタルギアソリッドのリメイクを提案したのは誰ですか 任天堂がコナミに提案してきました。私は宮本氏をずっと尊敬していました、しかし17年間ずっと任天堂ハードで仕事する機会はありませんでした。―――宮本氏と仕事してどうでしたか 言葉には表せません。私がこの業界で成功したのは宮本氏のおかげです。私達はとても似ています。会社を運営していて同時にゲームクリエイターでありマネージャーでもあります。―――シリコンナイツと緊密に仕事していますか いいえ、少し距離をおいています。しかし私のチームは一緒に仕事をしています。―――開発チームは小島さんが選びましたか 日本の、それともシリコンナイツですか?―――両方 もちろん日本のチームは私が選びました。最初ゲームキューブで『ツインスネーク』を開発すると決めた時、私は国内に高品質なゲームを作れるチームを探しましたが見つかりませんでした。そこで宮本氏に連絡すると「ぜひ合って欲しいチームがある」と言われて紹介されたのがシリコンナイツでした。―――どういう風にゲーム業界に入ったのですか 私は最初、映画業界に入りたいと思っていました。しかし日本の映画界は非常に狭いものです。そしてゲームでも人を感動させる話を作ることは出来ると気付きました。―――何が面白いゲームを作ると思いますか コントロールです。サウンド・グラフィック・ストーリーなどは全て副産物に過ぎません。ゲームを遊ぶのに最も適したコントロールを提供する事を、宮本氏のゲームによって学びました。―――ソリッドスネークのモデルは誰ですか 『ツインスネーク』のスネークにはモデルはいません。が、MSXのオリジナル版のスネークはクリストファー・ウォーケンがモデルでした(笑)。―――本当ですか? ウォーケン氏に合った事は ありません。―――グラフィックやサウンドで言えばPSのオリジナル版より最も変わった点は何処ですか ユーザーは『MGS』のストーリーを好んでくれました。そして『MGS2 SOL』のシステムを好んでくれました。そこで私達はその2つの要素を上手くブレンドさせようとしています。私達は日本の映画監督にも手伝ってもらいながら2ヶ月以上掛けてモーションキャプチャーを行って、ポリゴンムービーを強化しました。―――声優はこれまでと同じですか はい、殆どのキャラの声はこれまでのシリーズ作品と同じです。―――メタルギアのようなゲームを作ろうと思ったきっかけは 私はアドベンチャーやスパイノベルが好きでした。最初にコナミに入社した時、戦争ゲームを作るように期待されました。しかしMSXで戦争ゲームで必要な多くの敵や銃弾というものを表現する事は出来ませんでした。それで私は敵の殆ど出ない、こっそり動いていくようなゲームを思いつきました。敵に見つからないように動いていくという、スパイ映画の世界のように緊張感のある世界、、、私はそれを開発したいと思い開発チームに提案しましたが、彼らは「ずっと敵から逃げつづけるゲームが面白いの?」と懐疑的でした。―――どうやって説得しましたか 会社の上司の支持がありました。また一旦開発を始めるとチームのメンバーも、面白いゲームになるだろうという事に気付き始めました。―――MGSでやりたくて、ツインスネークで出来るようになったことは とても小さなことですがバンプ・マッピングなどはその例です。―――あなたのゲームには反核のテーマが強いですが はい私にとってそれはとても重要なことです、私のチームはどうだか知りませんが(笑)。原爆ではありませんが私の親は東京大空襲を体験していて、それで私はその話を親から何度も聞かされてきました。―――自分をどのキャラに似ていると思いますか うーん、リキットスネークかな。―――それは何故 映像の中にあったリキッドの「Im you! Im your shadow!」というセリフを覚えていますか?。それは私の事です。私は常に影の中にいて日の当たらない所に居ます(Ive always been in the shadows and staying out of the sunlight.)。―――任天堂ハードで他のMGSを見る機会はあるでしょうか 私はいま『ツインスネーク』や『3』でとても急がしくて、とても他のゲームについて考える余裕はありません。―――ありがとうございました。
《土本学》
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