第23回のロコレポは、レベルファイブが3月19日から配信しているニンテンドー3DSダウンロードソフト『虫けら戦車』のプレイレポートをお届けします。
『虫けら戦車』は、第二次世界大戦で交戦中に姿を消した戦車部隊が、元の姿に戻るためにミクロの世界で虫たちと戦い続ける・・・という内容のサバイバル・パニックアクション。ゲームクリエイターの稲船敬二さんが手がけられた作品で、第22回のロコレポでご紹介した『怪獣が出る金曜日』に続く『GUILD02』シリーズの第2弾として発売されました。
■ミクロの世界を舞台に、戦車で巨大な虫たちとバトル!
本作は、襲い掛かってくる巨大な虫とバトルする戦車アクションゲームです。プレイヤーの敵となるのは、「オオアリ」「ヤマアリ」「スズメバチ」など実際の虫たち。3D立体視に対応した虫のモデリングは結構リアルで、虫嫌いの方なら恐怖を感じるレベルです。
バトルは戦車の砲撃で虫を倒すのが基本ですが、弾の発射は砲撃手が行ってくれるのでプレイヤーは操縦に専念することができます。また、常に下画面に表示されているレーダーを見ながら虫や地形を探索したり、敵を倒すだけでなく物資や飲料水を確保するミッションも存在するなど、世界観もかなりリアル。巨大な草花や道に落ちているタバコの吸殻などのグラフィックとともに、ミクロな世界でのサバイバル感を盛り上げてくれます。
■プラモ感覚で楽しめる、戦車のカスタマイズ要素が充実
本作で操作できる戦車は「III号L型」「パンサーG」「キングタイガー」など、WWIIの史実に登場する戦車たち。各地で入手できる30種以上の車体や砲塔を、自由に組み合わせて使用することができます。また、戦車の塗装バリエーションは80種以上も用意されていて、「二色迷彩」や「冬期色」などリアルなものから、「アメリカン」「水玉」といったポップなカラーリングにすることも可能です。
このタイプのアクションゲームとしては、かなり豊富な車体とカスタマイズ要素が用意されています。プラモデル製作の感覚でお気に入りの戦車を作れるのは、かなり楽しいですね。
■「すれちがい通信」と、最大4人のローカルマルチプレイに対応
本作で「すれちがい通信」に登録しているユーザー同士がすれ違うと戦車情報とメッセージが交換されるほか、すれ違ったユーザーは「SOSボタン」による援護爆撃をしてくれるようになります。
また、最大4人のローカルマルチプレイにも対応しており、マルチプレイミッション限定の大型ボスと戦うことができます。本作のゲーム性からも、ワイワイとプレイするのはかなり盛り上がりそう。機会があれば、ぜひ挑戦してみたいです。
■イマジネーションとリアリズムにこだわった、サバイバル・パニックアクション
『虫けら戦車』。最初はビジュアル的にディースリー・パブリッシャーの『地球防衛軍』シリーズを連想しましたが、本作はミクロの世界が舞台になっていて、世界観もよりリアル志向ですね。
稲船さんは『ロックマン』『鬼武者』『デッドライジング』など、「これぞアクションゲーム」と思わせるようなゲーム性の高いシリーズを制作されてきましたが、本作でもアクションゲームに対するこだわりは随所に感じられます。また同時に難易度が高く、歯応えのあるアクションとカスタマイズを楽しませてくれます。
子供のころに誰もが思い描いたような「このプラモで敵と戦ってみたい」というイマジネーションをベースにしつつ、稲船さんらしいサバイバル・アクションに導いたゲームデザインは秀逸で、子供から大人まで無邪気に楽しむことができる作品じゃないでしょうか。
3月13日配信の『怪獣が出る金曜日』から、3週連続で配信される『GUILD02』シリーズ。ロコレポでは、3月27日配信の『宇宙船ダムレイ号』のプレイレポートもお届けする予定です。ぜひ、お楽しみに。
『虫けら戦車』は、好評配信中で価格は800円(税込)です。
(C)2013 LEVEL-5 Inc. / (C)2013 KI/comcept

【ロコレポ】 by ロココ試作型
INSIDEのゲームライターが3DSとiOSを中心に色々なソフトをプレイして、その魅力を伝える連載。RPGの魅力に目覚めたのは、ファミコン版『ウィザードリィ』。好みのゲームな場合にテンション上がり過ぎるのは許して…。
Twitter:@Rococo_TestType