最近買ったトイの置き場が本当に無くなってまいりました。やはり「飾る」という楽しみ方はどうにも場所をとるので、いくつかのお気に入り以外はバラしたりして収納ケースにしまうわけです。しかしこのケース自体も数が増えてきてしまい、一大マウンテンサイクル築き始めてさあ大変。
……というわけで、(どういうわけで)今週は「発掘!ゲーム玩具レビュー」と題しまして、ピカピカの最新ホビーではなく、少し前に発売されたようなゲーム関連ホビーを件のマウンテンサイクルから発掘してご紹介する企画をやってみたいかと思います。記念すべき第1回目となる今回は、シミュレーションロールプレイング『スーパーロボット大戦OG』シリーズより、フルアクションフィギュア(FAF)「DCAM-006 ガーリオン」をご紹介します。
こちら、7~8年ほど前に誌上通販で販売されたものでして一般に店頭に並んだ商品ではありません。今週はそんなちょっぴりレアなガーリオンを見て行きましょう。
「ガーリオン」は『スーパーロボット大戦OG』シリーズの世界観「新西暦」に登場する量産型アーマードモジュール、ぶっちゃけ敵・雑魚ユニットのロボットですね。雑魚と言っても、初代『OG』では中堅クラス。敵のボスキャラが搭乗してきたりと、苦戦を強いられ、印象強く残っている方も多いのではないでしょうか。
作中ではDCが開発、イスルギ重工が生産する「DCAM-004 リオン」から連なるリオンシリーズ初の完全人型機ということで有名。LIEONシステム向上の恩恵で様々な携行武器により白兵戦をも可能としたその汎用性は連邦軍のPTを大いに苦しめました。優秀な指揮管制機能を持つ本機は、主に指揮官用の機体として投入され、多くの名パイロットをも輩出。基本となるN型以降も簡易生産型のE型や運動性能強化型のV型などを始め様々な派生機も製造されているまさに「名機」と呼ぶにふさわしい機体となっています。
フィギュアでもその勇姿は忠実に再現されています。巨大な足にマッシブなプロポーションもイメージ通りの姿。この立体化にあたって新たにデザインが起こされている箇所もあり、造形は細部に渡り拘られていることが伺えます。
可動はデザイン上若干苦しいところもあり、肘はカバーパーツの干渉で60度ほど、膝もあまり屈伸は出来ません。しかし、特徴的な脚部の爪先がきちんと可動したり、肩部エンジンポッドの展開が可能であったりと、そこからはあくまで設定に忠実であるというようなある種の拘りの設計が見えてきます。
付属品としてセットされているのは、「アサルトブレード」「バースト・レールガン」「差し替え用手首」のみと超シンプル。この無駄を削ぎ落したスパルタンさが魅力、これでこそ量産機です。なお、オプションとして専用のディスプレイスタンドも付属します。
一見「武器のプレイバリューが低いんじゃないの」と思うかもしれませんが、あとの武装といえば「マシンキャノン」と「ソニック・ブレイカー」。前者はモールドがきちんと再現されていますし、後者は肩部変形機構によって一部再現が可能。携行武装としては必要十分なものが揃っているというわけです。
バースト・レールガンもドラム状のバッテリー部分がきちんと再現されていますし、アサルトブレードもチェーンソー部分がきちんとゴールドで塗装されているなど細かい部分も見逃せません。余談ですがチェーンソー部分の露出具合が後に出る設定やプラモデルなどとは少し解釈が異なっているのもポイントです。
残念ながら武器は手首と一体成型で、他のモデルの武器を転用するといった遊びはできないのですが、その分ガッチリとホールドしているので、ポロリの心配がなくストレスフリーで遊ぶことが出来ます。
現在に至るまで『スパロボOG』シリーズはそれなりに立体物が発売されている方ではありますが、殊量産機となると商品化にあまり恵まれてはいません。それが7年前当時では尚更で、華々しい活躍をするロボットたちこそフィギュア化されど、泥臭いイメージの量産機はなかなか日の目を見ることはありませんでした。
そんな中で発売されたこのガーリオンはまさに希望の光……になる予定だったのですが、現実は非情。いくつかのカラーバリエーションが発売された後にまた元のラインナップへと戻ってしまいました。
幸い、その後プラモデル方面でもガーリオンは発売されたのですが、そちらのシリーズでも現在に至るまで他の量産機は商品化に至っておらず、量産型ゲシュペンストMk-II改などもあるのですが、今のところ専用機しかリリースされていません。
そして今日に至り。商品化希望アンケート企画が開催される度に、名量産機の名前を書き連ねる日々が待っているのでありました。あぁバニシング。
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(C)SRWOG PROJECT
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■筆者紹介:ひびき
ゲームやアニメが大好きな駆け出しライター。
好きな量産機はヒュッケMk-II・M。
いまいちフィーチャーされてない感がツボ。
しかしプファイルちゃんに一縷の望みを見た。
頑張れヒュッケ、負けるなヒュッケ。
君の未来は明るいぞ。
Twitter:@hibiki_magurepo