スクウェア・エニックスブースで試遊できるゲームショウ版は、主人公のユウ、その仲間であるジャン、ニコライの3人が魔法学園都市イスタンタールに到着したところからスタート。そこに「細かいことはいいから」と言わんばかりのノリでヒロインのマグノリアも合流するなど、物語本編と切り離された試遊版ならではのテンポのよさとキャラたちの掛け合いが楽しいバージョンになっています。
また、前作のヒロインにしてユウたちが仕える法王アニエスがさまざまなアドバイスをしてくれる「教えてアニエス」はかなりのテキスト量が用意されているとのこと。どこに行くべきか、何をすべきかというナビゲートのみならずシステムの解説もしてくれるようで、事あるごとに彼女に話しかけるのが楽しみの1つとなりそうです。助言のついでに、言わなくてもいい自爆発言まで次々と口にしてしまうアニエスの姿に、相沢さんも「アニエス、かわいい!」と大絶賛でした。
ゲームショウ版ならではの最新情報は、待望の新ジョブと新魔法。本バージョンではユウが「ウィザード」という新ジョブについており、その固有アビリティである「精霊魔法」と「修飾句」が体験できるようになっています。精霊魔法は攻撃主体の魔法系統ですが、全体攻撃ばかりなのが特徴。修飾句はBP(戦闘時における行動力)を1消費して魔法を「修飾」することで、さまざまな付加効果をおよぼすアビリティ。たとえばブリザドを修飾句「ダーツ」で修飾すると、その魔法は「ブリザドダーツ」となりブリザドにダーツの効果である「ターンの一番初めに発動する」という特性が付与される……というもので、魔法の使い方がとても幅広いものになりそうでした。
さらに、仲間の1人であるニコライがこちらも新系統となる月魔法をいくつか使用できます。月魔法は味方の攻撃力や行動速度を上げる補助主体の魔法系統。ただし対象が単体なのが玉にキズで、製品版ではぜひとも前述の修飾句と組み合わせたいところです。なお、彼のジョブは赤魔導士となっていますが、月魔法はさらなる新ジョブの固有アビリティであるそうで、こちらも続報が気になります。ゲームショウ版の目的自体はいたってシンプルで、「森へ迷い込んだ子供を捜索せよ」というもの。イスタンタールから南の森へと出ると、ユウたちは、その奥で新ジョブ「トマホーク」のアスタリスク所持者・エイミーとバッタリ。彼女との戦闘のゆくえやいかに……というところで実機プレイは終了となりました。
前作の主人公・ティズたちによるドラマCDや、1/8マグノリアフィギュアなど既報の最新インフォメーションを終えるといよいよステージイベントも終了の挨拶に。ここで相沢さんが浅野氏に向かって「イデアも『ブレイブリーセカンド』に出たいです!」と懇願すると、なんと浅野氏からは「相沢さんには近々収録をお願いすることになると思います」とサプライズ発言。それが『ブレイブリーセカンド』の話なのか、そもそもイデアとしてなのかすら不明ですが、こちらも発言の真意が分かるときが楽しみです。
試遊できるゲームショウ版の大まかな流れはお伝えした通りですが、実際に触って面白かった新アビリティ・修飾句についてもう少し踏み込んでみたいと思います。修飾句の1つである「ハンマー」は「魔法を物理攻撃にする」という句の中でも一風変わった特性を持っています。これでケアルを物理攻撃にした「ケアルハンマー」を味方に使用すると、なんと味方にケアルを使っても150程度しか回復できないユウが、2ヒット400も回復させたのです。
・ケアルが物理攻撃になったことで、武器による攻撃と同様ヒット数の概念ができた
・それに伴い精神ではなく使用者の力や対象者の防御力が回復量に影響を及ぼすのではないか
・このハンマーのヒット回数はどうやったら上がるのか?
など、ケアルひとつ取っただけでも唸らせられてしまう奥深さ。修飾句は大変遊びがいがあるアビリティだと感じました。
それでは最後に、浅野氏とアシスタントプロデューサー・二木達博氏へのインタビューをお届けします。
――ゲームショウ版をプレイして、前作より裸眼立体視の深度が深くなっているように感じました。
浅野:ゲームショウ版で訪れるイスタンタールと「南の森」は深度を深めにしています。イスタンタールはその地形から、南の森はカメラアングルの関係から、それぞれ奥行きを見せたいと思いましたので。
――マグノリアが登場早々、英語の感嘆詞をまぜる独特なしゃべり方をしていて驚きました。
二木:彼女はああいう、ヘンな英語キャラなんです(笑)。まだ話せないことも多いのですがユウよりも年上ですしお姉さん的な一面が見られることもありますよ。(製品版では)もっといろいろな彼女の姿を見られます。
――ステージイベントでも流れたPV「ブレイブリーセカンド ~胎動篇~」のナレーションから落ち着きのある性格かと思っていました。
浅野:あの独白はマグノリアではないんですよ。あの声は彼女ではなく、とある別の人物なんです。
――すっかり勘違いしていました……。話を戻しますが、ゲームショウ版では先日公開されたばかりであるトマホークのアスタリスク所持者・エイミーも出てきましたね。
浅野:彼女も方言が味わい深い、いいキャラになったと思っています。また、トマホークのような新ジョブは他にも“けっこう”いますので、その辺もご期待いただければと思います!
――これは本作というより前作にちなんだお話なのですが、プレイしていてアスタリスク所持者がバタバタ死んでいって驚きました。「戦闘で負けたのだから死ぬ」という単純明快な図式が往年のRPGを強く思わせましたが、意図されてのことでしょうか?
浅野:はい、その辺は意図的にやったことですね。ユーザーさんたちの中には「この懐かしい感じがいい」と評価してくださる方も多く、嬉しく思っています。
――今回のゲームショウ版ではエイミーと戦うことになりますが、彼女ももしやここで……? とドキドキしながらプレイしました。
浅野:「エイミーを手にかけちゃうのはイヤだな」と思ってくださるユーザーさんの声も見かけました。今作も前作同様に濃くて味のあるキャラをそろえられたと思っていますので、僕たちとしても悩みどころではあるのですが……(笑)。
――ステージイベントで、浅野さんが「ryoさんは歌で盛り上げることができる人。(『ブレイブリーセカンド』の)ラスボス戦で流れてきたら泣くかも!」とおっしゃっていたのが印象的ですが、ラスボスの曲は歌モノなんでしょうか?
二木:検討中です、とだけお伝えしておきます!
――そのほかには修飾句が奥深そうだったりアニエスがかわいらしかったりと、あちこちに見どころが多い試遊版でした。
浅野:そういった要素はほどほどにして突き進めば10分もかからず目的を達成できるかもしれませんが、このゲームショウ版はイスタンタールに戻ったあとも人々が様々な小ネタを話してくれます。短時間で目標を達成できた方も、ぜひ試遊時間いっぱいまで楽しんでいただければと思います。
――詳細が気になる情報が満載でした! 後日これを元にした体験版の配信も予定されているとのことで、そちらも楽しみにしています。
まだまだ詳細が気になる情報が多くありながらも、期待感も充分に抱かせてくれた『ブレイブリーセカンド』。ゲームショウならではの会場の賑やかさに負け、個人的にはryo氏の楽曲があまり堪能できなかったのは少し残念でしたが、ゲームショウに来場するならプレイしておきたい一本です。
(C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. MAIN CHARACTER DESIGN : Akihiko Yoshida.
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