まず岩城氏は市場認識として、コンソール時代のように圧倒的に大きな欧米市場という位置付けは変わり、アジアの存在が大きくなっていると話しました。市場規模ではアジアが1兆円に対して、欧米も1兆円と規模は同等で、かつ成長余地では東南アジア、南米、EMEA(欧州・中東・アフリカ)が大きいとしました。
そして、アジアは日本のゲームに対して親和性が高いものの、欧米では異なり、徹底したカルチャライズが必要だとしました。また、独自の市場には独立した戦略が必要であり、それを実行する為には独立した経営体制が求められるとしました。
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セガネットワークスでは既に米国サンフランシスコで現地法人Sega Networks Inc.を立ち上げ事業を進めていますが、ゲーム開発や運用の体制も整えていきたいとしました。これまではサンフランシスコにThree Rings、英国にHardlightという開発スタジオを持ち、約70名の開発スタッフを抱えていますが、これを大幅に拡充してパイプラインを3倍にすると岩城氏は述べました。
具体的には米国ボストンのdemiurge(『Marvel Puzzle Quest』などを開発)を100%子会社化。サンフランシスコで2014年12月に設立されたばかりのIgnited Artistsと、英国のSpace Apeの一部株式を取得しました。Ignited ArtistsはPCオンラインやコンシューマー出身者によって設立された会社。Space Apeは『サムライ合戦』で実績のある会社です。これらの会社にはステージに応じた支援を行いながら、Theree RingsやHardlightでも積極的に人材採用を行い拡大していくとのこと。
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国内ではNoah Passという1億人規模のネットワークを持つセガネットワークスですが、海外でもスマートフォンの『ソニック』シリーズは累計で1億件以上のダウンロード数があり、このユーザー基盤を活用して、日本タイトルのカルチャライズ作品や現地開発タイトルを強力に展開していくとのこと。
セガと合併して新生セガゲームスとなる予定のセガネットワークスですが、現状の約600人という体制を更に大幅に積み増して、スマホゲーム市場でグローバルトップスリーを目指す考え。今後の展開が楽しみです。