開発者向けの解析ツールを提供するGame AnalyticsのTom Kinniburgh氏が「Featured on the App Stores - An Indie Guide」と題した講演を行いました。
Kinniburgh氏は、マクドナルドが1967年に販売を開始し、今に至るまで同社の主力となっている「ビックマック」にその秘訣はあると冒頭に述べました。強烈なインパクトとユニークなテイスト。数万のゲームの中で勝ち残る為にはユニークである必要があるということです。
App StoreやGoogle Playでフィーチャーされるためにはユニークであることの他にも幾つかデベロッパーとして出来る事があります。
ゲーム開発においては「ユニークなゲームプレイ」「強力なブランド」「スタイリッシュさ」がフィーチャーされるポイントになるとKinniburgh氏は考えているそうです。例えば初期のヒット『Cut the Rope』にはタッチ操作で斬るというスマホを活かしたユニークな遊びがありました。ブランドは強力にユーザーを惹きつけるため、フィーチャーする動機になります。デザインでも、iOSのフラットデザイン、Androidのマテリアルデザインのようにプラットフォーマーが望むデザインを採用することは重要ではないかとしました。
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フィーチャーされるのに必要な要素 | 最近フィーチャーされたアプリ |
申請プロセスも開発者がコントロール可能な要素です。一般的に、ゲームユーザーに訴求するために重視されるポイントと同様に、適切で意味のあるアイコンを採用すること、ゲームプレイを上手く伝えるビデオを用意することは重要です。また、スクリーンショットやアートワークもゲームの魅力を簡便に伝えるものである必要があります。
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アイコンの重要性は変わらない | スクリーンショットも適切にゲームを紹介する |
申請を出した後はプラットフォーマーの選択に委ねられるわけですが、ここでも知っておくべき事はあります。まずは、どのような形のフィーチャーが有り得るかということです。App Storeではトップのバナーで紹介されるものの以外に、複数のアイコンが並ぶ「ベスト新着ゲーム」のような枠があり、さらに季節のオススメのようなコーナーも時おり登場します。Kinniburgh氏は「イベントキュレーション」と呼んでいましたが、ワールドカップのような巨大イベントに合わせてサッカーゲームがフィーチャーされるような事は頻繁にあり、季節やイベントには着目しても良さそうです。
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アプリストアの構造 | イベントで取り上げるケースもある |
Kinniburgh氏はフィーチャーを受けたいと思うなら、適切なタイミングに、バグがないゲーム、きちんと素材を準備してリリースする必要があると述べました。また、アプリストアは国の数だけあり、きちんとローカライズを行うことで可能性が広がるとしました。
フィーチャーは各国ごとにコントロールされ、デベロッパーとプラットフォーマーの関係も関わる部分ですが、まずはプラットフォーマーが自社のユーザーにオススメできるような良質なゲームを作るということが求められそうです。