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スキット出演声優陣がステージ上に勢ぞろいし、小野坂さんと名塚さんの進行による各メンバーのトークが花開きます。「フェスティバル」初登場となった中田さんは、ずっと出たいと思いつつも「悪役は出られないと聞いていた」と延べ、これまで残念ながら諦めていた胸の内を明かします。
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またこちらも初登場で、かつ「おめかし」通達によりドレスを身にまとった福圓さんは、観客からも歓声が上がるキュートな装いを披露。その反応を喜びながらも、「チームの仲間に裏切られるとは」と、それぞれフォーマルな服装に身を包む舞台上でただ一人、カジュアルな格好で立つ逢坂さんに視線を向けます。
自身の格好に関して逢坂さんは、「ミクリオのイメージカラーである水色を身につけたかった」としながらも、フォーマルな装いに水色が見つからず、やむを得ず色を重視しカジュアルな方向になってしまったと弁明。しかし出演陣の大半から、折りにつけいじられてしまう立場になってしまいました。
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アットホームな暖かさすら感じられるトークの数々は、「フェスティバル」だけでも8年重ねてきたその歴史がもたらす恩恵のひとつと言えるでしょう。しかし『テイルズ オブ』の歩みは更にその先を示します。次に行われた最新情報のコーナーにて、マザーシップタイトル最新作となる『テイルズ オブ ベルセリア』が発表されました。
この『テイルズ オブ ベルセリア』は、シリーズ初となる単独の女性主人公を採用。この主人公「ベルベット」のビジュアルや、佐藤利奈さんがその声を担当する点なども明かされました。またこの発表と同時に映像も公開され、雪が降り積もる街や常夏の島といった多彩な風景が映し出され、多様性溢れるシチュエーションが伝わってきます。
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今回の嬉しい発表に合わせて、佐藤さんも舞台上に登場。オーディションを経てベルベット役を勝ち取った佐藤さんは、決定する前から「この役がやれたら嬉しい」と感じていたことを告白。また役が決まった時には、「やった!」と喜ぶ気持ちと共に、「どうしよう」と責任の大きさも実感したそうです。
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『テイルズ オブ ベルセリア』の情報が少しでも知りたい小野坂さんは、どうにかして聞き出そうと試みますが、佐藤さんの口は堅く、スクリーンに表示された情報以外は口外しません。そのため小野坂さんは、「このベルベットは20歳の時に旅立った海賊で…」と、100%想像でベルベットの人生を語り始める一幕も。この予想が当たるかどうかは、続報が出た時に確認してみましょう。
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『テイルズ オブ ベルセリア』の発表に開場が興奮の坩堝への飲み込まれましたが、新情報の発表はまだまだ続きます。今度は舞台を鳥海浩輔さんや鈴木千尋さんらが引き継ぎ、シリーズ20周年を記念する企画展“テイルズ オブ 20周年展”の開催を発表しました。
「フェスティバル」初登場となるサウンドクリエイター・桜庭統氏が、『テイルズ オブ』シリーズの様々な楽曲を生演奏で披露するライブも実施。まずは「導師の伝承」「スレイのテーマ ~導師~」「神を纏いし混沌の災禍 -覚醒ver-」などを、『テイルズ オブ ゼスティリア』メドレーとして一挙演奏します。
演奏の合間にはこの20年を振り返るコメントなども交え、歩んだ軌跡や楽曲への思い入れも語ります。また、内蔵音源時代の苦労や、現在の格段に進歩したハードでの自由な音楽作りに対する感慨なども述べ、「特に気に入っているのは“TAKE UP THE CROSS”と“Lion Irony of fate”です」と告白する場面も。
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そんな2曲も含め、『ファンタジア』や『アビス』、『エクシリア』など、シリーズファンの耳と心を振るわせる多彩な演奏を、卓越したテクニックを交えて弾き終えると、その激しいプレイに対し小野坂さんが絶賛。真に迫る迫力を感じたと、その感動を露わとします。
豪華極まるスキットに、新たなマザーシップタイトルや“テイルズ オブ 20周年展”の発表、スペシャルなライブと、盛りだくさんだった6月6日の「フェスティバル」も、残念ながらフィナーレを迎えます。
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ですが小野坂さんが最後に語った、「今年は20周年ですが、30周年や40周年を目指し、これからも頑張っていきます!」との力強い熱意は、シリーズファンにとって最も聞きたかった言葉のひとつかもしれません。更なる飛躍を目指す『テイルズ オブ』の明日を感じさせる、またとないイベントとなりました。
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