今週はバンダイより発売中のガンプラ「HGIBO 1/144 ガンダムアスタロト」をご紹介します。こちらは「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ月鋼」に登場するモビルスーツをHGシリーズでキット化したガンプラです。
「月鋼」は「鉄血のオルフェンズ」初となる公式外伝作品。本編となるTVアニメがひとまずの放送終了を迎えて以来、ガンプラ「HGIBO」シリーズの展開も落ち着きを見せていましたが、今回この外伝始動にあたってリリースが再開。「アスタロト」は外伝系第1弾キットということになります。
「ガンダムアスタロト」は、バルバトスやキマリスと同じくかつて造られた72機のガンダムフレーム搭載モビルスーツの内の1機。アンダーグラウンドマーケットで取引されていた所、装備や外装がバラバラになってしまい、現在の所有者の手に渡った頃にはフレーム同然に。他のモビルスーツの装甲などで補修されてはいるものの、本来の姿はほぼ失われているとされています。
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その設定通り、継ぎ接ぎだらけのアシンメトリーなデザインが特徴のアスタロト。バルバトス以上に原型を留めていなかったらしく、各部にはテイワズの「百錬」や工業コロニーの「スピナ・ロディ」といった既存モビルスーツの装甲が流用されている設定になっています。キット的にはバルバトス第4形態で使用されたガンダムフレーム01のランナーが流用されている以外は全て新規造形。未ガンプラ化のスピナ・ロディはともかく、百錬の装甲部分などにおいても使い回し等はありません。
基本がガンダムフレーム機だけあり、可動性能は抜群。装甲部分の干渉なども特に感じられません。なお、サイドスカートにあたるブーストアーマー保持のため、腰フレーム部分のみ専用のものに変更。バルバトスで使用していたものは余剰パーツ扱いとなります。
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付属武器は基本兵装となるアスタロト用ライフル、仕込みナイフ、そして大型のデモリッション・ナイフの3つです。特に、本体サイズを超えるほどの大型武器であるデモリッション・ナイフは遊びごたえ満点。設定通り折りたたみが可能なほか、サブグリップの可動や、専用アタッチメントを介してバックパックに懸架可能などギミックが盛りだくさんとなっています。
一方でライフルとナイフは特にギミックはありませんでした。設定ではブーストアーマーにナイフを収納可能ということだったので、ここは少し寂しい部分でしょうか。また、固定武器として左腕にサブナックルを装備。こちらは指が可動するほか、ナックル自体の取り付け位置を前後から選んで変更するといったことも可能となっていました。
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その武装の多さから「これでもか」と言うほどに遊びの幅を感じる今回のキット。シリーズ中でも特に安価なキットながら、ここまで単体でプレイバリューを高めているのは流石の一言です。
しかし、HGIBOシリーズのキットではもはや定番となった複数キットを使っての「組み換え遊び」も負けてはいません。特にアスタロトはアシンメトリーなデザイン故に「左右対称に組み換えてみたい」と思ってしまうのは仕方のないこと。実に自然な発想です。
高価なキットですと同一キットの複数買いというのはなかなか手が出し辛いもの。しかしアスタロトは超安価なキットですので、二箱目、三箱目に割りと手が出しやすいというメリットがあります。もちろん、同一キットだけではなくバルバトスやグシオンリベイクといった他のHGIBOシリーズと組み換えてみるのもいいでしょう。手脚のみならずバックパック形状などもほとんど規格が統一されていますので、是非自分だけのアスタロトを組み立ててみてください。オススメです!
「HGIBO ガンダムアスタロト」は発売中。価格は1,080円(税込)です。
(C)創通・サンライズ・MBS
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■筆者紹介:ひびき
関西在住のゲームやアニメ、おもちゃが大好きな駆け出しひきこもり系ライター。そのシーズンに放送されているアニメはすべて視聴する暇人。ゲームのプレイは基本的にまったりじっくり遅い方。2012年からINSIDEにてライター活動を開始。お仕事はTwitterと個人サイトにて随時受付中。
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