朝起きると、まずは家族に挨拶。帰省中だと、のんびり二度寝はなかなか難しいものです。そのまま朝食を済ませると、そのまま話が続いたり、みんなでお茶をしたりとまったりモードに。日中は、なかなかゲームプレイの時間が取れません。
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ですが、ゲームをプレイする合間を探し続けていると、ちょっと意外なプレイ時間を確保することができました。それは、「車での買い物」です。もちろん運転しながらは絶対ダメですが、帰省している身であれば、後部座席に座る機会が案外多いものです。
また帰省中は、なんのかんので買い物に行く頻度の高め。迎え火用の薪といったお盆関連の買い出しに加え、「折角帰省したんだから」と美味しい食材やちょっと変わったモノを買いに行くことも少なくないはず。また、“帰省あるある”のひとつ、「家電に詳しいヤツが帰ってきたから、色々買いに行くぞ」という場合も。
もちろん買い物だけでなく、家族揃って外食したり、温泉施設に足を伸ばすこともあるでしょう。そのいずれも、移動中に『レイジングループ』を遊ぶチャンスです。車内と言えどもそこそこ揺れるので、アクション系だったら断念していたかもしれませんが、ADVなのでそこも安心。ありがとう『レイジングループ』!
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しかしゲームの中では、そんな呑気なことを言ってる場合ではありません。村人と顔を合わせ、その中で少しずつ人間関係が見え始めてきます。また、休水に根強く残る奇習も片鱗を見せ始め、謎めく人物の登場と共に得体の知れないナニカが忍び寄る気配を感じるばかりです。
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織部泰長や醸田近望、巻島春などの学生組は(個性という意味では充分特徴的ですが)まだ穏当なものの、歳を増すごとに何やら背負っているものが見え隠れし、いつ不吉な予感が現実のものになるかと戦々恐々とするばかり。そんなモヤモヤを抱えつつ、食材を詰めたスーパーの袋を運ぶひとときを過ごしました。
「今どうしても遊びたい! すぐにでも!」──熱中するゲームがある時、人はしばしばそんな状態に陥るもの。遊び始めたばかりの『レイジングループ』ですが、既にそんな領域に入りつつあり、ちょっとした時間の空きがあれば即座に立ち上げたい気持ちに駆られるほどに。
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しかし、いい大人なので何もかもかなぐり捨ててゲームに没頭する、とはいかないのが世知辛いところです。建前と本音に挟まれてどうしようもない時は、究極の逃避場所と言える「トイレ」を選択すべきかもしれません。
(使用している間は)貴方だけの個室空間であり、誰からも視線を浴びることのない完全なパーソナルスペース。トイレ待ちの人さえいなければ、誰にも迷惑をかけることなく持ち込んだゲームをプレイすることができます。無論、長時間こもるのは不自然ですし余計な心配をかける可能性があるので、一回の使用で5~10分が限界でしょう。
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そんな短い時間じゃ意味がない、と思われるかもしれませんが、一日に何度か行く場所でもあり、塵も積もれば山となります。個人差もあると思いますが、1~2週間もあればトイレの時間だけで1冊の小説くらいなら読破が可能です。その時間をゲームプレイに当てれば、クリアに近づく侮れない1歩となるでしょう。
ちなみに、期間限定イベントやスタミナ回復要素などがある基本無料系のゲームでも、トイレに避難してのプレイは有効です。「30分後には育成イベント終わちゃうから」という理由で退室出来なくても、「トイレ行ってきます」はすんなり言えます。困った時には、ぜひお試しを。
ここまでの実体験プレイで学んだのは、「必然性のある退席理由」があれば遊べるということ。ウソの理由をでっち上げるのは問題ですし、縛りプレイ(というのもなんですが)的な意味でもゲーマーらしさに欠ける行為。なので、自然体で振る舞う中での行為であれば、そこにプレイ時間を見出すのはアリでしょう。
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お盆には様々なイベントもあり、そこに便乗するのもひとつの手段。折良く近所で花火大会が行われていたので、「2階のベランダから見てくる」と言い、花火を眺めつつ『レイジングループ』をプレイ。花火が見たいのも正直なところでしたし、少々遠くても人混みに巻き込まれない利点もあります。しかもゲームも遊べると良いことずくめ。お盆ならではの贅沢なシチュエーションです。
ですが、浮かれてばかりはいられません。ミステリアスな女性に「逃げて」と告げられ、陽明の周囲には不気味な霧が忍び寄ってきます。いえ、この霧は休水全体を覆い尽くしているようで、村の中を歩くこともままなりません。千枝実も血相を変えて、説明もないまま陽明にいくつかの決めごとを守るよう伝えますが、鬼気迫る勢いに頷くしかありませんでした。
ゲーム開始からここに至るまで、得体の知れない空気が見え隠れすることはあっても、直接的な事態にはまだ何も起きてません。しかし、いよいよ状況が一変するような展開を迎える模様です。華やかな花火に彩られる休水は、どのような惨劇の華を咲かせるのか。好奇心と恐怖を織り交ぜながら、ボタンを押す指に力を込めていくと……。
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