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日本におけるコンピューターゲームブームの先駆けといえば、『スペースインベーダー』の存在を思い出す方が多いことでしょう。その後、『バルーンボンバー』や『ギャラクシアン』、『ギャラガ』など、画面固定式STGから数々の作品が生まれました。
その後、画面をスクロールさせることで、飛行しながら戦うという臨場感でゲームを盛り上げるスタイルが発展。画面の大半を占めるボスが登場する『ゼビウス』、きめ細かなグラフィックとユニークなステージ構成で人気を博した『グラディウス』、画面に収まりきれない巨大戦艦と対決する『R-TYPE』など、今も話題にのぼる名作がゲームセンターを賑わせ、またコンシューマに移植されて話題となりました。
そんなSTGも、最盛期を過ぎると翳りを見せ始め、一時期は低迷期も迎えました。しかし、近年STGに関する新たな発表や展開などが報告されており、また移植やリメイクといった動きも活発化しています。
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完全新作が続々と登場、とまでは残念ながら及んでいませんが、STG界隈の動きとしては上向きになりつつあるのではと感じる今日この頃。そこで今回は、活気のあった今年上半期の主だった動きや、直近にリリースされた作品のピックアップ、そして今後発売されるタイトルなどを取り上げ、「STG界隈の今」を紹介します。STGの新たな活気と展開を、どうぞお見逃しなく。
ここ数年は、コンシューマよりもスマホ向けでの活躍が多かったSTG。ケイブが2015年にリリースした『ゴシックは魔法乙女』は、2周年を迎えて今もなお活躍中。また、レイシリーズ三作『RAYFORCE』『RAYSTORM』『RAYCRISIS』が買い切り型で配信されるなど、新たなプラットフォームでの活躍する姿が見受けられました。
ですが、近年のSTGの躍進はスマホ向けだけではありません。今年の4月28日に『弾銃フィーバロン』が、ダウンロードソフトとしてPS4向けに配信開始。1998年にアーケードデビューを果たした一作が、19年を経てPS4に訪れました。
そして、4月7日に『バレットソウル -弾魂-』がSTEAMに登場。2011年にXbox 360向けに登場したソフトなので、他のものと比べると割合最近のタイトルですが、PCという選択肢が増えるのは喜ばしいことです。続いて『式神の城』も、6月16日にSteamにて配信されました。こちらは2001年にデビューした作品で、様々な年代で活躍した作品がSteamに続々と集まっています。
さらに、メガドライブソフトとして登場し、ゲームボーイアドバンス版やニンテンドー3DS版など、多彩なプラットフォームに展開を広げた『鋼鉄帝国』が、Windows7/8/10向けのソフトとして発売されました。上記にある通り、近年のSTGはダウンロード展開が多いのですが、PC版『鋼鉄帝国』はパッケージソフト。初回生産特典として、PC版およびメガドライブ版のBGMを収録したサントラCDが付属し、ファンを喜ばせました。
このほかにも、ニンテンドースイッチ向けに、アケアカNEOGEOシリーズ『ASO II ~ラストガーディアン~』、『ブレイジングスター』、『ラストリゾート』の3作が、4月~6月にかけて登場し、最新ハードでもSTGが存在感を露わとしています。
ちなみに、『ASO II ~ラストガーディアン~』『ラストリゾート』はPS4/Xbox Oneにも配信済み。また、1995年にリリースされた『パルスター』も、両ハードに向けて7月6日に配信されました。
他のジャンルと比べると控えめかもしれませんが、最も苦しかった時期と比べると、今年の上半期だけでも充分な活気と言えるでしょう。しかし、STGの躍進は更なる伸びを見せます。続いては、直近となる8月・9月のSTG展開に迫ります。