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【プレイレポ】『Dead Cells』と『Super Crush KO』アクションだけじゃない、世界観に引き込まれる2Dアクションゲームを紹介!

本記事ではひと目見た時から思わず見入ってしまう2Dのアートワークで、魅力的な世界を描いたアクションゲームを2作品紹介します。

任天堂 Nintendo Switch
広大なマップの3Dオープンワールドや美麗なグラフィックを誇るゲームが続々と発表される時代、3D作品技術の進歩には目を見張るものがあります。技術の向上とともにとてもリアルな、もしくは幻想的な世界を3Dで描けるようになり、キャラクターはかつてないアクションをできるようになりました。

しかし、作品の進歩は3D作品のみではありません。本記事ではひと目見た時から思わず見入ってしまう2Dのアートワークで、魅力的な世界を描いたアクションゲームを2作品紹介します。

高い自由度とアクション性を持つ“ローグヴァニア”『Dead Cells』



まず、1作目は『Dead Cells』です。このゲームは、フランスのゲーム会社Motion Twinによって開発された2Dアクションゲームです。ゲームジャンルはローグライクで、倒されれば始めからとやり直しになる緊張感あふれた作品です。ですが、この作品の特徴はこれだけではありません。

ドットで描かれる奇妙ながらも不思議と引き込まれるマップには、自身の好きなルートを選び進めることができる自由さ、隠しルートを含む探索をさらに楽しくする要素が詰め込まれています。このようなメトロイドヴァニアにみられる要素とローグライクなゲームシステムを合わせて、Motion Twinはこのゲームを“ローグヴァニア”と評しています。3Dゲームに引けをとらない自由度、アクション性の高さを誇る本作の魅力を深堀りしていきましょう。

導入から世界にぐぐっと引き込まれる


何やらおどろおどろしい部屋から物語は始まります。処刑場のような部屋には倒れて動かない人間、そして謎の緑色のウネウネ。ウネウネが倒れている人間に入ると……。

緑のウネウネ、よく見ると可愛い

最初に出会う会話可能なキャラクター、女性騎士さん

人間が立ち上がります。そう、これが主人公です。この後、少し進むと女性騎士に出会いますが、彼女の話によると、どうやら主人公は首をはねられた囚人のようです。では、なぜ主人公は生きているのか……いや、そもそも生きていると言えるのか。

そして、女性騎士は首をはねられたはずの囚人にまったく驚ろかず、「お前にはやることがある」と送り出します。こうした謎が謎を呼ぶ展開からも、この世界に一気に引き込まれていきます。

『Dead Cells』という万華鏡を形作る要素


このゲームは、死に戻ることで成長していくことが前提のゲームです。トライ&エラーを何度も繰り返す過程で、マンネリを感じやすいところもありますが、『Dead Cells』では対策が練られています。

マップが自動生成である他、クリア時間や撃破数といった要素によってプレイヤーは毎回異なる選択をとれるのです。とはいえ、これには限界が存在します。いずれはプレイヤーの中で行動がテンプレート化され、単調な作業になっていくためです。そこで、ここからがこのゲームの見せ所。

死ぬことで解放される要素も存在する

キャラクターの服装を変えて、また新たなロールプレイが可能!

ゲームシステムを工夫することで、プレイヤーに新しい行動をとる手助けをしているのです。敵への対応、キャラクターのビルド、アクセスに条件のあるロケーションへの対応といったプレイヤーの行動によって、選択されるマップが変化し、結果として新しいシチュエーションが生まれる。そうしてプレイヤーだけの『Dead Cells』が出来上がっていくのです。

これは、細やかな変化で、例えば鏡の数や中身の色付きガラスの位置を変えるような、映される景色が変化する万華鏡のようです。揺らすことで景色の変わる万華鏡のように『Dead Cells』では死ぬことで変化します。わずかに手を加えれば最初に触った瞬間の感情を取り戻し、思わず手に取ってしまう。このゲームにはそんな魅力が詰まっています。

ニンテンドースイッチ版『Dead Cells』は、3月8日まで30%OFFで購入可能です。

ポップでキュートな「ジョン・ウィック」が活躍する『Super Crush KO』


次の作品はVertex Popから発表された『Super Crush KO』です。トロントを拠点とするインディーゲーム開発会社で、「楽しく、カラフルで直観的なアクションゲームを制作する」ことを目標としています。

シンプルかつおしゃれなタイトル画面

さて、この『Super Crush KO』はVertex Popの社風を色濃く反映した作品になっています。ゲームジャンルは2D横ベルトスクロールアクションゲーム、非常にポップでコミカルなこの作品をプレイしていきます。

女性版ジョンウィックなガーリーヒロイン


舞台は近未来な都市、プレイヤーキャラであるヒロイン「カレン」が部屋でスマホを使っている所から物語が始まります。ベッドの上でネコ「チャブス」と寛いでいると、どこからからか変な音が響いてきます。

海外ドラマで見かけるガーリーな部屋でスマホを弄っている女の子が今作のヒロイン

すると、いきなり部屋が爆発。そこへエイリアンお姉さんが現れます。彼女の目的は何なのか一体どんな壮大な物語が繰り広げられてって……あれ?

唐突な爆発!

部屋に入るなりチャブスに骨抜きにされたエイリアンさん、チャブスを誘拐してしまいます。

ネコの前にはエイリアンとて一目惚れするしかないのです

エイリアンなお姉さんに連れ去られるチャブス

これには、カレンも黙ってはいられません。エイリアンが置いていった武器を手に取って、ネオンカラーのジャケットを羽織ってキュートに決めたら、さあチャブス奪還の旅のはじまりです。

この展開、映画が好きな人ならどこかでと感じるかもしれません。僕が思い出したのは「ジョン・ウィック」です。SNSでも度々話題に上がる「殺された愛犬の仇を討つためマフィアをひとつ消す」あの作品です。

あの映画の特徴といえばやはり、大切な家族(ペット)の復讐に燃えるキアヌの華麗なガンアクションと、犬に手を出したばかりに壊滅させられる敵の哀れさです。このゲームではカレンが自身のペットであるチャブスを取り戻すため、一般人とは思えないガンアクションを披露します。

アクションでもガーリーでキュートなカレン


連れ去られたチャブス奪還のため、カレンはエイリアンが放ったロボットを倒し先へと進んでいきます。カレンがとる攻撃やコンボ、回避といったアクションはベルトアクションゲームとして基本に忠実な動きといえます。しかし、注目すべきなのはカレンの動きがどこを切り取ってもポップかつ可愛らしいことでしょう。

このゲームでは物語の序盤に見せたカレンの女の子らしい部分が、アクションでも損なわれていません。激しい銃撃戦の中でどこまでもスタイリッシュなキアヌのようです。「ジョン・ウィック」がスタイリッシュなガンアクション作品なら、『Super Crush KO』はポップでガーリーなガンアクションです。まさに光と影といった関係に思えてきます。

この関係は何も主人公の性格だけではありません。彼らを取り巻く世界も真逆です。裏社会、洗練されたスーツ、殺し屋という、ふとした瞬間に社会から感じる底知れぬ存在を煮詰めたのが「ジョン・ウィック」の世界でした。対称的に、明るめの色調、プレッツェルなどの若者が大好きなお菓子が表現される世界は、何にでも希望をもって取り組んでいく思春期のようにとても暖かいです。

エイリアンの放ったロボットにはパンチをお見舞いするカレン

エイリアンが置いていった武器で遠距離の敵にも抜かりが無いカレン

ステージ上にある露店のような場所で食べ物をゲットすると新しい技を習得できる

どうにも、「ジョン・ウィック」への愛が溢れてしまった気もしますが、この作品についてお伝えしたいのは、キアヌのようにガンアクションをしたい、けどつらいのはちょっと……というプレイヤーの方にとてもおすすめということです。

Super Crush KO』のニンテンドースイッチ版は、2020年2月27日に発売されたばかり。ぜひご注目ください。
《Takumi》
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