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『遊戯王 マスターデュエル』のカードプールは非常に広く、その収録枚数は10,000種を超えています。今回はその中から、勝利に大きく貢献できる性能、そしてどんなデッキにも使える汎用性の高さを兼ね備えたカードに注目。
環境上位デッキの多くに採用されている、現代遊戯王を代表すると言っても過言ではない4枚の汎用カード「灰流うらら」「増殖するG」「墓穴の指名者」「抹殺の指名者」について、その強みを徹底解説します。
◆相手の展開を妨害!幅広いデッキに通用する「灰流うらら」
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遊戯王において、ほぼ全てのテーマデッキで利用するのが「デッキを通した動き」です。例えば好きなカードをデッキから手札に加えたり、モンスターをデッキから特殊召喚したり、墓地発動カードを使うためにデッキから墓地へ送ったり。多くのデッキでは、満足のいく盤面を目指すために必ず利用します。
そんな重要行為の数々を、「灰流うらら」は無効にできるのです。カードテキストは以下の通り。
【灰流うららのカードテキスト】
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。1:以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、このカードを手札から捨てて発動できる。その効果を無効にする。
・デッキからカードを手札に加える効果
・デッキからモンスターを特殊召喚する効果
・デッキからカードを墓地へ送る効果
見てわかる通り、その真価は「妨害」にあります。相手ターン中、自分の手札に「灰流うらら」があれば、デッキを通した動きに1回だけ「待った!」を掛けられるわけ。このような相手効果に誘発して手札から使うカードを、界隈では「手札誘発」と呼びます。
デッキによっては、キーカードを手札に加えなければ満足に動けない、あるモンスターを特殊召喚しないと中途半端な盤面になるなど、たった1枚で動きが止まってしまう場合も少なくありません。そこで「灰流うらら」を使われたら、相手としては堪ったもんじゃないのです。
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もし後攻になった際、最初に引けていればラッキー!先攻1ターン目は魔法・罠カードがなく、相手が好き勝手動ける大チャンス。それに対抗できる数少ない手段が、「灰流うらら」をはじめとする手札誘発なのです。これを意識して、必要最小限の手札誘発を入れている人も少なくありません。
なお、「灰流うらら」は1ターンに1度しか使えないので、使いどころは慎重に選びましょう。デッキを通した動きであっても、そこまで重要でない場合があります。ここは経験がものを言うので、実戦で「このデッキはここで止められると弱い」を学んでいきましょう。