やれやれ系主人公の元祖!?『テイルズ オブ エターニア』
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シリーズ3作目にあたるのが、2000年にPSで発売された『テイルズ オブ エターニア』。メインキャラクターであるリッドは、当時のRPGとしては、かなり変わった性格の持ち主でした。
リッドの職業は、平凡な村に住む普通の猟師。自然体で生きることを信条としていて、「食べたいときに寝たいだけ寝る、寝たいときに食べたいだけ食べる、何も起きず平穏ならそれが一番」と公言してはばかりません。
『エターニア』の物語は、そんな彼が空から降ってきた言葉の通じない少女・メルディと出会うことから始まります。いつの間にか世界の存亡を賭けた戦いに巻き込まれるリッドですが、事態が大きくなっても本質は変わりません。本人は静かに暮らしたいのに、周りが放っておいてくれない…というスタンスを見せるのです。
このようなキャラクター造形は、今では「やれやれ系」として、多くの作品で見られるようになりました。ですが当時は、かなり斬新な設定だった印象。いわばリッドは、「やれやれ系」主人公の元祖と言える存在なのかもしれません。
20年以上にわたり、愛され続けている『テイルズ オブ』シリーズ。初期作品には、その神髄と言うべき魅力がたっぷり詰まっているようです。