人生にゲームをプラスするメディア

日本の新規IPを海外へ ― KADOKAWAとフロム・ソフトウェアが切り開く未来とは

角川ゲームといえば、今もっとも勢いがあるのはもちろんブラウザゲームの『艦隊これくしょん』でしょう。『艦これ』に登場する艦娘たちが『アーマード・コア』のようなシステムで戦うスピンオフゲームが出たら……?

ゲームビジネス その他
DARK SOULS II
  • DARK SOULS II
  • 日本の新規IPを海外へ ― KADOKAWAとフロム・ソフトウェアが切り開く未来とは
  • ロリポップチェーンソー
  • 日本の新規IPを海外へ ― KADOKAWAとフロム・ソフトウェアが切り開く未来とは
ビジネスアプリケーションの開発会社として1986年に設立されたフロム・ソフトウェア。1994年にはプレイステーション用ソフトの一人称視点のリアルタイム3Dアクション『キングスフィールド』でゲーム業界に参入し、続く97年には今日まで続く主要IPとなる3Dメカアクション『アーマード・コア』を発売。重厚な世界観と歯ごたえのある難易度で、熱意のあるコアなファンを生み出しました。そんな同社が、KADOKAWAに株式を取得されて子会社化――4月28日のニュースはこれ一色でしたね。KADOKAWA傘下となることで、フロム・ソフトウェアは(これまでの人気タイトルに加え)どのようなゲームを生み出していくのでしょうか。KADOKAWAが発信したニュースリリースの一文を引用し、二社のこれからに思いを馳せてみましょう。

◆両社の強みを生かした新しいIPおよびゲームの制作


角川ゲームといえば、今もっとも勢いがあるのはもちろんブラウザゲームの『艦隊これくしょん』でしょう。『艦これ』に登場する艦娘たちが『アーマード・コア』のようなシステムで戦うスピンオフゲームが出たら……? というのはゲームファンなら思わず考えてしまいそうです。もちろん想像の域を出ませんが、KADOKAWAはコミック、ライトノベルなどの分野で人気IPを多数有しています。それらがゲーム化される際に、フロム・ソフトウェアが開発を担当……などという未来はあるかもしれません。思えばファミコンブーム全盛だったひと昔前は「キャラゲーに当たりなし」などとゲームファンに言われてしまうこともありましたが、そんな印象を完全に過去のものとしてくれる一作が世に出るかも?

◆成長が見込まれる海外市場を見据えた事業展開


国内で受け入れられるゲームであれば、海外でも受け入れられるかというと別の話。かといって、海外展開も見据えていかなければ首が回らない……そんな閉塞感すら感じさせる中、角川ゲームスとフロム・ソフトウェアは海外でも高い実績を持っています。フロム・ソフトウェアの『DARK SOULS』は海外だけで200万本以上の大ヒット。北米で3月11日に発売されたPS3/Xbox 360『DARK SOULS II』(日本では3月13日発売・PC版は4月25日全世界で同時発売)も、発売からわずか1日で両ハードを合わせた全プレイヤーがゲームの中で200万回死亡したとして話題を呼びました。時を同じくして、角川ゲームスのPS3/Xbox 360『ロリポップチェーンソー』も全世界での販売本数が100万本を突破。その二社が手を組むとなれば、これは海外のゲームファンにとっても見逃せないニュースかもしれません。

『アーマード・コア』シリーズの世界観を築き上げ、『V』でプロデューサーを務めた鍋島俊文氏は「(社内で)美少女ゲームの企画を出したら意外と通るかもしれない」とメディアのインタビューに答えたことがあります。冗談まじりでの発言だと思われますが、そういうゲームも出るかもしれない土壌が、フロム・ソフトウェアには元々あったとも言えます。どんなゲームなのかまったく想像もできませんが、遠くない将来、本当にそのくらい驚きのタイトルがお目見えするかもしれませんね。
《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 閉店になった洋ゲー専門店「ゲームハリウッド」、海外ゲームソフトは「未来百貨」で販売継続

    閉店になった洋ゲー専門店「ゲームハリウッド」、海外ゲームソフトは「未来百貨」で販売継続

  2. 【DEVELOPER'S TALK】手のひらサイズでも「ACE」級、iPhoneアプリ『ACE COMBAT Xi Skies of Incursion』開発チームのチャレンジ

    【DEVELOPER'S TALK】手のひらサイズでも「ACE」級、iPhoneアプリ『ACE COMBAT Xi Skies of Incursion』開発チームのチャレンジ

  3. 『バンジョーとカズーイの大冒険〜グランティの復讐』が携帯向けに国内初上陸

    『バンジョーとカズーイの大冒険〜グランティの復讐』が携帯向けに国内初上陸

  4. (訂正)『デッドライジング』は映画「ゾンビ」の権利を侵害している?裁判の判決下る

  5. 戦慄ホラー『Outlast 2』開発元が「専用おむつ」を発表!ファンからの「漏らした」報告を受け

  6. 【CEDEC 2014】『ワンピース』を支える「JETエンジン」、ガンバリオンは何故ゲームエンジンを内製するのか?

  7. Scaleformの活用でゲーム制作が変わった、『エルシャダイ』の開発にフォーカス

  8. 【CEDEC2017】『NieR:Automata』の世界を彩る効果音はどのように実装されたのか?デザインコンセプトとその仕組みについて

  9. カプコン、『バイオハザード4』などで写真を無断使用したとして提訴される―損害賠償請求は1,200万ドル以上に

  10. 7月14日オープンの「VR ZONE SHINJUKU」詳細発表! 『マリオカート』や「攻殻」のアクティビティも─気になる料金は?

アクセスランキングをもっと見る