前回のプレイレポートでは、3DS版『モンスト』の世界観などをおさらいしながら、バトルを中心にレポートをお伝えしました。“引っ張って、弾いて、ぶつける”という爽快感に加えて、意外にも奥深かった戦略性を知ることができ、「モンスト、侮れないぞ」と思い知らされた筆者であります(汗)。
画面構成や演出などが多少異なるものの、基本的にはほぼスマホ版を踏襲したバトルシステム。そうなってくると気になるのは、やはり“焔レン”を主人公としてしっかりと描かれた3DS版ならではの「RPG」の部分ですよね。より前面に打ち出された「ストーリー性」によって、『モンスト』はどのような進化を遂げているのでしょうか。実際にゲーム序盤をプレイしてみました。
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■「モンスト」との出会い
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「神ノ原中学校」に転校してきた主人公“焔レン”は、いきなり愛用のスマホを落として壊してしまいます。とりあえず、初日の学校に向かったレンは、水澤葵、若葉皆実、影月明と同じクラスに。この時点では「モンスト」の「モ」の字も出てきません。
放課後、スマホを修理するために立ち寄ったショッピングモール「グレイスモール」の修理屋で、新品のスマホと交換してもらいます。スマホにはアプリがインストールされているらしく、いよいよ「モンスト」の気配がしてきました。
家に帰って何気なくそのアプリをイジると、画面から自称モンスター界のプリンス“オラゴン”が飛び出てきて「大事な使命がある」と行動をともすることに。そして“オラゴン”に従うがまま、初めて「モンスト」でのバトルに突入していきます。修理屋の主人からもらっていた「モンスト」用の指輪は、1回のバトルで壊れてしまいました。
■コロシアムで起きる事件
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無事バトルに勝利した翌日、学校で“水澤葵”“若葉皆実”“影月明”も「モンスト」をやっていることを聞きますが、“影月明”だけはどうもレンが「モンスト」することを歓迎していない様子。“水澤葵”“若葉皆実”に連れられ、モールの地下にある「コロシアム」で「モンスト」の面白さを知り、レンは次第に「モンスト」に興味を持ち始めます。
そこで、ひとつの事件が発生。モンスターに取り憑かれて様子がおかしくなった人間が現れたのです。レンたちは、取り憑いたモンスターを倒すために「モンスト」バトルに挑みます。しかし、バトルをするための指輪がないレン。ためらいながらも、あおいは持っていた「今は使っていない指輪」を渡します。
モンスターに取り憑かれた人間。開かれ始めた異世界につながる門「モンストゲート」。オラゴンの「大事な使命」。あきらの態度とあおいから託された指輪。これらは、物語において重要なポイントとなりそうですね。
【ここまでで「モンスト」が何たるかを学べる!】
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駆け足で主人公・レンと「モンスト」の出会いにあたるストーリーを振り返ってみましたが、これがゲームの導入部として、チュートリアル的にも、ストーリーのプロローグ的にも、非常にわかりやすくて好感でした。
最初のバトルでは、オラゴンとともに「モンスト」における「戦い方」を学べます。最も基礎的な部分です。あおいとみなみに連れて行かれたコロシアムでは、モンスターの合成強化などの育成方法が学べます。
物語に沿う形で、順を追ってチュートリアル的な要素が組み込まれているので、自然に「モンスト」らしいことができるようになっている自分がいました。逆に言うと、チュートリアルがプロローグになっているので、なぜレンが「モンスト」を始めるのか、なぜモンスターと戦わなければならないのか、あきらはなぜあんな態度を取っているのか、といったストーリーも自然に入ってきます。
さて、ここを越えると自由度も上がりはじめ、いよいよ本格的に物語が始動します。
■「モンストゲート」の出現で自由にバトルが可能に
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街のいたる所に「モンストゲート」が現れ、そこを調べるとバトルが始まります。RPG的な表現をすると「シンボルエンカウント方式」ってヤツですね。任意のタイミングで戦いを仕掛けることができるので、ストーリーをじゃんじゃん進めたいときはスルーしてもOK、育成したいときはじゃんじゃんバトルしまくりましょう。
「モンストゲート」は、フィールドが切り替わると復活するようなので、好きなだけバトルを楽しめます。また、下画面に表示されたマップにはゲートの位置も表示されるので、参考にするとバトルを挑む際も避ける際も効率が良さそうです。
■最近、様子がおかしい生徒がいるらしい
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風紀の乱れを気にする隣のクラスの生徒会長“二階堂純”。生徒会長らしい行動と言えばその通りですが、どうにも度が過ぎていて、学校のみんなは口々に最近ちょっと様子がおかしいと言います。また、じゅんと同じクラスの“野田茜”も、もともとおかしな性格に拍車をかけて様子が変らしいとのこと。
ひょっとして、モンスターに取り憑かれているのでは?モンスターの影響が想像以上に身近な人間たちに現れているということなのでしょうか。レン、あおい、みなみの3人が、原因解明のために奮闘します。
■街中にモンスターに取り憑かれた人間が現れはじめる
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そんな中、「モンストゲート」のように、街中にもモンスターに取り憑かれた人間が現れはじめます。もちろんこれもスルー可能なので、任意のタイミングで戦いを挑みましょう。ただし、ゲートと違ってこちらはエリア切り替えをしても復活なし。。その分、勝利時の報酬が良いものになっています。
【少しずつ人間世界に迫るモンスターの脅威】
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ストーリーは、次第にレンたちとモンスターとの戦いにフォーカスされていきます。モンスターは人間の心の弱みにつけ込んで取り憑く性質があるらしく、モンスターに取り憑かれた人間は、どこか様子がおかしくなったり、性格が横暴になったりするようです。人間に取り憑いたモンスターを撃退して、元に戻してあげるのが、レンたちの目的のひとつとなっていくようですね。
今のところは、そこまでしかできません。なぜなら、レンたちが「3人」だからです!「モンスト」は4人で初めてチームと呼べるもの。ここまでは助っ人に助けられながら、なんとかバトルをこなしてきましたが、チームを組む4人目がいなければ、本当の意味で『モンスト』が始まったとは言えません。
ゲーム内に登場する人物たちにも、そしてプレイヤーである筆者にも、4人目に心当たりはあるのですが…謎めくストーリーに阻まれて、どうしたもんやら。ストーリーを進めて、“彼”がレンと距離を置く理由などを知っていく必要がありそうです。
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上画面の最下部に、現在の目的が常に表示されるので、基本的に「迷う」ということはありません。ストーリーの軸は1本ですが、自由に戦闘できたり、サブクエストがあったりと、寄り道は多数。寄り道するほど、素材やモンスター、経験値が手に入るので、こちらの手持ちモンスターが育成され、ストーリーもサクサク進められるようになり、一石二鳥です。
なので、少なくともここまでの段階で大苦戦するようなことはありませんでした。むしろ、いかに「スピードクリア」するかを考えながら戦うことができ、飛ばす角度や「友情コンボ」の発動など、バトルにおける戦略面を考える方向で楽しめました。それほど高くない難易度のバトルであっても、バトルそのものが作業になったり、単調になったりしないのは魅力的に感じます。いくらでも「ひっぱりハンティング」していたい!(笑)
コンシューマー機向けの「RPG」としての完成度も非常に高く、普通のRPGの「戦闘パート」の代わりに「モンストバトルパート」が入るという想像してもらえれば間違いないです。とにかくバトルが楽しい楽しい!加えて、ストーリーのテンポも良く、内容もしっかりとしているので、先が気になる展開が続きます。
本当は、もっともっとやり込んだプレイレポートをお届けしたいところですが、発売前ということで、ひとまずココまで!モンスター収集や育成といった『モンスト』らしい要素と、非常に気になるストーリーが展開する3DSならでは要素。その2つがしっかりと融合しているのが3DS版『モンスト』と言えそうです。
筆者の本音を言うと、実のところプレイ前はちょっとナメてました(土下座)。というのも、昨今、スマホアプリを安易にコンシューマー機向けに移植したゲームが増えていて、「スマホでやればいいじゃん」「スマホの方が快適じゃん」ということが多いように思えていたからです。でも『モンスト』は全く違いました。スマホ版の面白さを取り込みつつ、3DS版でしか楽しめないゲームデザインをしっかりと(というかすべてのレベルで)盛り込んでいて、移植でもリメイクでもない、独立した作品に仕上がっています。これはこれで、ひとつの完全オリジナル作品であると感じることができました。
発売まであと少し。『モンスト』ファンの方も、本作で『モンスト』デビューしようとしている方も、どうぞ思いっきりご期待ください!
『モンスターストライク』は、2015年12月17日発売予定。価格は、パッケージ・ダウンロード版ともに4,500円(税抜)です。
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