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インサイドを御覧の皆様、こんにちは。ライターひびきがお届けする週間連載「日々気まぐレポ」、第162回目でございます。
今週は壽屋より発売中のプラキット「フォーミュラ」をご紹介。こちらは、任天堂のWii U向けオープンワールドRPG『ゼノブレイドクロス』に登場する人型兵器「ドール」の中から、比較的標準的な機体である「フォーミュラ」を1/48スケールで再現したアイテムです。
「Formula(フォーミュラ)」は作中に登場する機体のうち、もっとも安価なドール。タイプ的にはライトフレームで、軽快な運動性を売りとする高機動型です。もっとも、その分だけ装甲は脆弱で、耐久力が低めの機体となっています。ライトタイプの機体としては特に射撃能力に優れており、搭載されたギア「JINRAI」による手数の多さも相まって、ヒット・アンド・アウェイを主軸とする戦法を得意とします。『ゼノブレイドクロス』作中では標準配備のドールということもあって、キービジュアルに登場するなどプレイヤーが目にする機会も多い機体となっています。
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キットのランナーはA~TにPCパーツを加えた20枚とやや多め。ですが総パーツ点数は比較的少なめで、あっさりと短時間で組めてしまいます。色分けも成型色段階でそこそこされており、パチ組しただけでも十分な仕上がりに。
また、一部オレンジの箇所は塗装済みパーツとなっており、説明書通りに組み立てただけで設定のカラーリングに近い状態を楽しむことが可能です。武器等の装備はほぼ単色整形のため、オレンジやグリーンなどを部分塗装してやるとより完成度が増すのではないでしょうか。もちろん、作中で使用していた自機のイメージに近づけたいという方は、全塗装にチャレンジしてみるのもオススメです。
付属武装はハンドウェポンの「Sword」と「Machinegun」、バックウェポンの「Grenade」、スペアウェポンの「Beamsaber」、アームウェポンの「Shield」の5種類。ハンドウェポンは腰にマウントすることもでき、「Sword」はフォールディングタイプで折りたたみが可能です。ゲームの設定的にはバック、スペア、アームの片方と左右ショルダーウェポンのスロットが空いてはいますが、それでも十分すぎるプレイバリューと言えるでしょう。
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可動性も高く、各部関節は見た目以上に動かすことが出来ます。デザイン的に曲げにくそうな肘関節は、肩の装甲を跳ね上げることでクリアランスを確保。接地性も優秀でアクションポーズもバッチリと決めることが可能です。
さらに本キットは、作中の設定通りドール形態(人型モード)からビークル形態(車両モード)へ変形させることが可能。「どうせ差し替え変形やろ?」と思ったそこのアナタ!驚く無かれこのフォーミュラ、何を隠そう「完全変形」を実現しています。説明書には「腕部や武器を外すと変形がよりスムーズに行える」とありますが、基本的にはパーツを着脱することなく両形態を再現可能なのです。各部にはロック機能もあり、車両形態での剛性も十分。また、補強のためのスタンドパーツ(なくても変形は可能)も付属しています。
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変形モノのプラキットといえば、往々にして形態毎にパーツを差し替える必要があるものです。しかし、ガシガシと動かして遊んでいる最中にふと変形させたくなって、わざわざ交換用のパーツを取り出して付け替えているうちに気分が削がれ萎えてしまう、というのもまた、変形モノのプラキットのあるある話でした。
その点、今回のフォーミュラは全く心配御無用。前述のとおり完全変形でビークル形態を楽しめることはもちろん、ドール形態で激しくアクションをしていても外装の過度な干渉やパーツのポロリはありませんでした。一部接着が推奨されている箇所もありますが個人的には必要が無いかなとさえ思うほど。どうしてもパーツの脱落が気になる場合のみ接着剤を使用すると良いかもしれません。
筆者もそれなりに可変プラモデルを嗜んできましたが、完全変形でここまで遊びやすいキットにはなかなか巡りあったことがありません。
『ゼノブレイドクロス』ファンはもちろんのこと、「ゲームは遊んだことないけど」というロボットファンの方にも是非遊んでみてもらいたい、近年稀に見る傑作キット。これはオススメです!
プラキット「フォーミュラ」は発売中。価格は8,424円(税込)です。
(C)2015 Nintendo / MONOLITHSOFT
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■筆者紹介:ひびき
関西在住のゲームやアニメ、おもちゃが大好きな駆け出しひきこもり系ライター。そのシーズンに放送されているアニメはすべて視聴する暇人。ゲームのプレイは基本的にまったりじっくり遅い方。2012年からINSIDEにてライター活動を開始。お仕事はTwitterと個人サイトにて随時受付中。
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個人サイト:日々気まぐれ屋(http://ogsaga2.rosx.net/)