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東京・品川ステラボールにて、1月24日、サバイバルホラーシリーズ最新作『バイオハザード7 レジデントイービル』の完成披露会が開催されました。今イベントには、プロデューサーやディレクターをはじめ、日本語吹き替え版の声優、お笑い芸人のメイプル超合金といった数多くの豪華ゲストが登壇しました。
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イベントがスタートすると、メインテーマソング「Go Tell Aunt Rhody -Resident Evil-」を歌うジョーダン・レイニー氏が登場。トレーラーなどで非常に印象的だった民謡「むすんでひらいて」のアレンジソングをライブで披露しました。ホラー的なイメージを押し出した楽曲を手掛けているレイニー氏ですが、カプコン側からオファーされた際に「とにかく怖くしてください」と注文を受けたとのこと。本曲のコンポーザーは、海外でテレビドラマや映画のサウンドトラックも数多く手がける、東京生まれのマイケル・A・レヴィン氏。フランスの哲学者ジャン=ジャック・ルソーが作曲した「むすんでひらいて」は一般的に明るいイメージの曲として浸透しているため、怖くアレンジするのは大変だったのだそうです。
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続いて、ヨーロッパの宣伝ツアーから戻ったばかりだというプロデューサーの川田将央氏やディレクターを務めた中西晃史氏がステージにあがり、本邦初公開となる映像「TAPE-4 “レジデント イービル”」をお披露目しました。両者によると、これまで多くのことを秘密にしてきていた反動で、ゲーム中の要素を映像にかなり盛り込んでしまったのだとか。
全世界総出荷販売本数が7,100万本にものぼる『バイオハザード』シリーズ。最新作となる『バイオハザード7』は、「恐怖」のために開発されたという新ゲームエンジン「REエンジン」を用いて緻密なゲーム表現を可能にしたと中西氏は説明。「アイソレートビュー」と呼ばれる一人称視点のゲームシステムにモデルチェンジしていますが、扉を開ける緊張感やパズル要素、さまざまな武器を駆使し「恐怖」に立ち向かうという『バイオハザード』らしさはしっかりと表現できていると川田氏は語ります。
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本イベントでは、日本語吹き替えボイスキャストも発表されました。主人公イーサンのボイスは木内秀信氏、イーサンの妻であるミアは樋口あかり氏、ジャック・ベイカーは山路和弘氏、マーガレット・ベイカーは伊沢磨紀氏、ルーカス・ベイカーは佐藤せつじ氏、謎の電話の女性は小林ゆう氏が担当しています。声優らはステージにも登場し、収録当時の思い出や、生アフレコを披露しました。
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『バイオハザード1』からプレイしているという木内氏は、まさか自分が『バイオハザード』の主人公を演じれるとは思っていなかったので、ゲーム映像が怖いながらも楽しく収録できたと述べました。また、イーサンはキャラクターとしてどんな容姿なのか一切わからなかったため、他の役者の演技に返していくというやり方で演じていったのだそうです。
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同じくシリーズを長くプレイしてきた、ミアのボイスを担当する樋口氏は、『バイオハザード』のオファーを受けたときに「一体どんな強い女性を演じるんだろう」と思ったが、まさかの一般人役だったと笑い交じりに語りました。また、叫んだり泣いたりするシーンが多く、汗だくになりながらの収録だったのだとか。
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大の怖いもの嫌いで映像をみながらの収録ができるか不安だったと語るのは、本作で最も印象的なキャラクター、ジャック・ベイカーを演じた山路氏。現在では、逆にゲームの中で怖い目にあってみたいと述べ、VR版はぜひともプレイしたいと川田氏にアピールしていました。しかし、収録で一番怖かったのは『バイオハザード7』の映像ではなく、音響ディレクターの「この作品は会社がものすごく力を入れているのでよろしくお願いします」との言葉だったそうです。
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マーガレットを演じた伊沢氏は、日常では出さない声を出す演技が多かったため、逆にストレス発散になったと語ります。常に絶叫していたせいで、隣のスタジオで別の作品を収録していた声優から「ご苦労様です」と声をかけられたのだとか。
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『バイオ』シリーズの大ファンであるルーカス役の佐藤氏は、昨日も改めて『バイオハザード2』をクリアしたのだそう。収録時、怖くなるように演じていたはずなのに現場のスタッフがなぜか笑っていたので、正直不安であったと語りました。また稽古は極秘裏に進めるために、とある建物の地下で行われていたと説明。豆電球ほどの明るさの中、狭い部屋での稽古は印象深かったようです。
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佐藤氏と同じ場所で稽古していた小林氏は、地下室の明かりはムーディで、カプコンが今作に力を入れているのが伝わってきたとフォローを入れていました。
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ステージには突如、お笑い芸人のメイプル超合金の2人が登場しショートコントを展開。カズレーザー氏が安藤なつ氏を縛り上げた状態で引きずって現れ、ジャック・ベイカーのように謎の肉の塊を口に無理やり押し込みます。しかし、安藤氏は「うまい!」と反応し、会場の笑いを誘いました。
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川田氏が『バイオハザード7』は「尖った」作品に仕上がりましたと説明すると、カズレーザー氏は安藤氏を指差し「丸いですけど大丈夫ですか」と得意の相方いじりネタを展開。メイプル超合金の両氏とも『バイオハザード』のプレイ経験はあるとのことでしたが、安藤氏は『バイオハザード2』で「The 豆腐 Survivor」をやり込むほどハマっていたのだそうです。
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ここで、カズレーザー氏が『バイオハザード7』の本編を体験。ゲームが始まると、じっくりと周辺やアイテムを調べていましたが、ジャックに見つかってしまいボコボコにされてしまいます。遂にはカズレーザー氏操るイーサンはジャックに足を切られてしまいますが、ここで中西ディレクターがアドバイス。床に落ちているイーサンの足を拾い、回復薬を使うと、なんと切断された足がくっついてしまいます。すかさずカズレーザー氏は「接着剤みたい」とツッコミ。川田氏によると、このシークエンスを初めて見た人は爆笑するが、ちゃんと意味のあるものなのでぜひプレイして確かめてほしいとのこと。体験プレイ中はボケも忘れないカズレーザー氏でしたが、あまり最近のゲームにはなれていなかった模様。逆に、横にいた安藤氏が「(銃で)頭を狙って!」など的確なアドバイスをしていたのが印象的でした。
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これから行われるイベントや商品展開も告知されました。東京大学教授で脳学者の池谷裕二氏に『バイオハザード7』プレイ時の恐怖が本物なのか調査してもらう内容の最新CM、1月26日に「渋谷MODI」で開催される発売記念イベント、レストラン「TGI FRIDAYS」とのコラボ、さまざまなグッズの情報が初めて公開されました。
最後に、中西ディレクターと川田氏からファンにコメントが寄せられました。中西氏は、「開発してから発売まで普通は不安になるが、今回は早く皆さんに遊んでもらいたい気持ちのほうが強い。自分としてもやり切った感があるので、是非とも遊んでください。」と本作をアピール。川田氏は、「プロデューサーの仕事は発売後もプロモーションなどいろいろあるが、今は中西と同じで皆さんに遊んでもらいたい」とコメントしました。シリーズ最新作となる『バイオハザード7 レジデントイービル』は、来る1月26日、ついに発売を迎えます。